こんにちは!CO2026のRSです。

私はクラブ活動の一環としてMcCombs Ambassador Committee (通称MAC)にて活動しております。どのMBAプログラムにも同様な団体があるかと思いますが、Admission Teamと協働し受験プロセスの一環に携わっております。具体的には、受験生のコーヒーチャット対応、キャンパスツアー時のガイド、Video Assessmentの評価、Interview対応等になります。

今回は1年間MACで活動したことを踏まえて学んだこと・感じたことを記載します。MBA受験の際のお役に立てれば幸いです!

McCombsの入試概要

試験の点数が大きなウェイトを占める日本の大学入試とは違い、アメリカのMBA受験のほとんどは各種試験の他、Essay、Interview等が要求されます。McCombsにおいても概ね同じで、多くの日本人受験生は

以上の対応が必要です。

TestのWaiverも可能ですが、後述の通りWaiverを受領してもスコアメイクができていればスコアを提出することを強く推奨します。

また、InterviewはスコアとEssayを提出すれば全員実施可能です。McCombsのインタビューは受験生が学校をより知るために設けられているため、Interviewの時間の大半は受験生が事前に準備した質問をMACメンバー(Optional InterviewはInterviewを実施するMACメンバーを受験生が選ぶことができます)にぶつけて、MACメンバーが回答をする形式になります。Optionalと記載あるものの、実施することを強く推奨します。

Admission Teamが見ていること

McCombsのAdmission Teamが特に重要視していることは以下3点です。どれかが欠けているからNGというわけでは必ずしもなく、以下3点を中心に総合判断になります。

  1. 受験生が問題なく卒業ができるか?
    • 大学院ですので受験生が学業に支障なく卒業できるかは、受験生を選抜するうえで重要な要素になります。その際に参照するのが学部時代の成績(GPA)とテストスコアになります。GMAT/GRE/EAには総合点数の他英語力を測る部門と数学力を測る部門があり、両方とも重要ではあるもののどちらか1つを選べと言われた場合Quantsの方が重要になります。アカデミックで利用する英語力はTOEFLやIELTSで一定程度測定可能だから、また、McCombsの授業(特に必修にあたるコア授業)では数学や統計の知識を利用するケースが多いからです(日本人受験生は総じてQuantsの点数が高いと思うので、総合点数を上げるためにVerbalに力を入れる必要があるかと思います)。目安としては、各試験の平均スコアより上が”Good Score”とみなされ、”Good Score”を取得すればこの受験生は学業面では特段問題ないとの判断をされます。
    • Waiverを利用する場合他のWaiver利用者との比較になります。McCombsの学生は米MBAの中でもVeteran(軍隊)出身者の割合が大きく、また、Texas州の政府レベルでもVeteranを優遇する施策が複数ある関係上、同級生やMAC内で会話をしているとWaiver取得はVeteran出身者が多い印象を受けました。Veteranは総じて職歴がクラス平均比長く多様な経験をしているため、Waiver取得者との比較をされる場合には他の部分でVeteran出身の受験生に匹敵する強みが必要となります。また、大学によってGPAの測定方法や高GPAの取得難易度は異なるため、Waiverを利用すると受験生が学業面で支障がないかを判断する客観的材料がなくなってしまいます。この数年International生の受験生の割合が増加している(CO 2027の全受験生のうち過半がInternational生です)中、客観的材料が欠けていると結果として不利に働いてしまう可能性もありますので、Waiver狙いではなくスコアを提出することを推奨します。繰り返しながら、平均より上のスコアを取得できていないからNGというわけではございません。
  2. 受験生が卒業後無事就職することができるか?
    • 学校外に目を向けた場合、受験生を選抜するうえで学校が意識する1つの指標が各社が公表するMBAランキングです。ランキングの算出方法・考慮する要素やその割合は各社によって異なりますが、どのランキングにおいても就職率はランキング算出において考慮される重要な要素です。大半の学生が私費でMBAに通い就活をする中、上記要素を担保することができる受験生に入学してほしいというのが学校側の思いです。過去の職歴や就業中の実績を反映させたレジュメや、米就活でもBehavioral Questionとして質問をされる事項と同様の事項を質問するVideo Assessment(アドミッションプロセス時点で自己分析が確りできており、それをわかりやすくはっきりと伝えることができる能力があるか)を活用することで、受験生が就活を乗り越え大学のランキング向上に貢献できるかどうかを判断しています。
  3. 受験生が学校にフィットするかどうか?
    • 学校として最後に重視するのは受験生が大学にフィットするかどうかです。フィットするかどうか=学校に関心を持っているのか、志望動機が学校の強み等と一致するのか(McCombsが受験生の将来の夢を達成する一助になれるのか)、といったマッチングの側面も重要です。それ以上に重要なのは、この受験生がどのように学校に貢献できるかという側面です。McCombsはCollaborationを重視する文化が根強いため、どれだけ高いスコア、優れた職務経歴、唸るエッセーを書いた受験生であっても、学校(クラスメート)に対してどのように貢献するのかが明確ではない受験生が残念ながら不合格になってしまうケースを何度も見かけました。多くの受験生は単に勉強したり優良企業に就職するためにMBAに来るわけではございません。1アンバサダーとしての個人的見解として、受験生が学校からTakeしたいことだけを考えるのではなく、どのような課外活動に取り組む予定なのか、その課外活動を通してクラスメート(学校)にどのようなポジティブな変化を与えたいのか、皆様の入学前と卒業時の2年間で学校はどのように変わるのか?といったGiveの部分をより熟考いただきたい次第です。なお、Giveする内容に優劣はなく、自らの強みや経験が活用され、他学生が求めるものであればなんでも構わないと私は思っております(大事なのはContributeする強い姿勢がみられること)。
    • また、受験プロセスは現役学生の”仲間探し”といった側面もございます。個々人の関係性に濃淡はあれど、受験生の1個上の代の学年は必然的に受験生の代と1年間学校生活を共にすることになります。学校生活は学生主体で形成されることから、McCombsのAdmissionは学生(学生を代表してMACメンバー)の意見を尊重する傾向にあります。したがって、受験生は現役学生と接点を持ちご自身を知ってもらい、良いネットワークを構築することが非常に重要になってきます。なお、このプロセスは米就活と同様なプロセスです。
    • 上記を実施するために受験生が活用できるリソースはMcCombs日本人学生やMACメンバーとのコーヒーチャット、キャンパスビジット、MACメンバーとのOptional Interviewです。時間は限られているとは思いますが、是非現役学生と接点をもってネットワークの構築、ご自身と学校(学生)とのフィット感を確認いただければと思います。

受験生に向けたアドバイス

以上Admissionが重視していることを記載しましたが、その他事務的なことも含めてアンバサダーをやってみて気づいたことを記載します。

  1. 可能であれば早め(R1)に受験する!
    • 理由は2つあります。1つ目の理由として、当然ですがR1は合格者が1人もいない状態での受験になるので、合格の枠が多いです。これは大学が重視するDiversity(多様なバックグラウンド)の観点で重要で、R1合格者である程度のポートフォリオを作ったうえで以降のラウンドで学生を取っていきます(学生のポートフォリオの観点からR1なら問答無用で合格していたが、R2だからWLにしたケースもあります)。2つ目の理由として、R2以降の出願比R1は奨学金の出処となる資金が多いからです。McCombsではすべてのラウンドを通じて1つの奨学金プールを使います。そのため、R1の受験生の多くが学校として来てほしい人材と判断され、かつ受験生が入学の意思を固めた場合、奨学金のほとんどを使い切ってしまうという可能性もございます。McCombsは私費生・社費生問わず学校側が是非来てほしいという受験生には奨学金を出しますので、準備がある程度進んでいる方は早めのアプライを強く推奨します(出願後のスコアのアップデートも可能です)。
  2. ネットワーキングを軽視しないこと
    • フィット感にて記載した事項と一部重複しますが、とにかくネットワーキングは重要です。業務と並行して受験の準備を進めることはとにかく大変だったと、今でも思い出します。どうしてもスコアメイクやエッセーのブラッシュアップに割く時間が多くなってしまいがちですしそれらも非常に重要ですが、最終的にはアドミッションプロセスを通してこの受験生を1年生として迎え入れて共に学生生活を送りたいか、という人間的な側面が左右します。そのためには、学校(現役学生)としては受験生のことをもっと知りたいですし、受験生にも我々のことをもっと知ってほしいと思っております。日本からわざわざAustinを訪れるのは費用・時間の制約があるかと思いますが、コーヒーチャットはやる気さえあれば世界中どこからでもできます。日本人学生が主催する説明会等も活用しながらネットワークを広げていただき、多角的な視点から学校研究をしていただければと思います。

最後に

以上、アンバサダーとして1年活動したうえで学んだこと・感じたことを記載しました。Admissionと密に協働して次の学年を作るというやりがいと責任は当然ながら、自分が受験時代諸先輩方から受けた恩を後輩受験生に直接還元できる機会が沢山あること、そして自分の行動を恩と感じてくれた受験生が後輩としてMcCombsに入学し、Longhorn Communityをより良い環境にすべく一緒に頑張りたいと言ってくれること対して大変うれしく思います。McCombsの学生は皆協力的でフレンドリーなnice guysが多いので、疑問点等が生じましたら是非McCombsの日本人や現役学生にご照会ください!!

こんにちは!CO2026のR.Sです。今回は私が5月後半に参加したVienna Innovation Program (VIP)について書きます!STEPの概要や他のプログラムに関しては他記事もご参照ください。

授業概要

Innovation&Managementをテーマとした2週間のプログラムです。参加校はMcCombs5名(私以外全員米人)、Booth Part-Time MBA、Emory、カナダのビジネススクール、ホスト校のWien University(WU)学生の合計20名弱の少人数プログラムです。MBA卒業後新規事業関連の業務に従事することが選択肢として入っていること、またCO2025のHYさんも昨年VIPにご参加されておりかなり良かったとFBを受けたので、春学期の授業のビッティング(授業の入札:STEPとGlobal Learningはいずれも選択授業なので研修先に関わらず全てビッティングが必要です)の際、持ち点(1年生は春学期授業選択の際1000点付与されます)のほぼすべてを利用しました。

午前中はInnovationに関する座学(VC投資家や純粋なスタートアップや大企業でのイノベーション経験者のゲストスピーカーも含む)、午後は最終日に実施するグループプレゼン(グループはWUの運営がランダムでアサイン。自分たちでスタートアップ企業を考え、アイディア・Go To Market戦略・資金化・事業のマイルストーンの策定)準備が中心でした。私のグループはグループのメンバーが既に手掛けていたウェイトリフティング競技者に対して新機能を実装したサービスを高級ジムに導入するアイディアを活用しました。座学で学んだことを教授やVC投資家等のFBを受けつつ、実際のユーザーやネット上でヒアリングをしながらプレゼン内容をゴリゴリ詰めていくといった流れです。

私のグループはカナダの大学とWUの学生から構成されておりました。週末や祝日も活用して準備するほど真面目なグループでしたが雰囲気もとても良く、みんなでジムに行ってユーザーエクスペリエンスを体験するなど、多くの思い出が残っております。

授業外のイベント

海外研修の魅力は授業だけではありません。STEPはホスト校が主催する様々なイベントがあります(中には授業以上に催事やAfter 5を全力で楽しむMcCombs生も・・・)

具体的にはWU側がアレンジするICE(International Cultural Exchange:McCombsのInternational Nightに相当)、ウィーン市内のツアー、オペラ鑑賞、週末のフィールドトリップ(世界最古のワイナリーやブドウ畑、古城ハイキング)、WUの学生主催のワイナリーでの懇親会、キャンパスの横にある遊園地(Prater)に参加学生と一緒に行くなど、非常に充実しておりました(McCombs同様、めちゃくちゃ飲みます・・・笑)。

また、ウィーンは周辺国へアクセスするための公共交通機関も発達しており、私はプログラムが始まる前にヴェネチア・ローマ・プラハ・ブダペストに旅行しました。Cohortの友人もVIPに参加しており、偶然一緒に旅行できたのもまた良い思い出です。

学び・気づき

研修以前はイノベーション=敷居の高いものだと思っていました。しかし、必ずしもイノベーション=全く新しいことを生み出す(radical innovation)というわけではなく、既存のテクノロジー・ユーザー需要(マーケット)・サプライチェーン・ビジネスモデルの枠からコスト削減や新しい付加価値が生じればイノベーションになりうること(incremental innovation)、後者が圧倒的多数を占めていることを実感しました。また、イノベーションを起こすための”weak tie”をはじめとしたネットワーキング、ターゲットとなる正しいユーザーを選択の上、コンスタントにFBを受けて改良を絶え間なく実施するagilityやEffectuationの重要性など、実際のエンドユーザーやイノベーターの視点で初心者でもわかりやすく幅広に学び、実践することができました。上述の通り、参加した学生の一部は既にスタートアップや起業経験者のため、自分と同年代の学生からリアルな経験を聞くことができることも魅力です。今までアントレやイノベーションなんて考えたことない!という方にもほどよいイノベータースピリットを醸成するにはちょうど良いプログラムでした。McCombsにはEntrepreneurship関連の選択授業が多く、今回の学びをファイナンスや戦略面の観点からより深掘るため秋からの履修を一部見直そうかと思います。学びも遊びも全力で楽しみたい方に是非お勧めです!

CO2026のTSです。Springセメスター終了後の5月に参加したストックホルムでのSTEPについて書きます。過去に日本人が参加したSTEPプログラムについてはブログ投稿してありますので、ぜひご覧ください。

STEPとは?

McCombsのGlobal Learningには大きく分けてShort-Term Exchange Program (通称STEP) とGlobal Connectionの2種類があります。STEPはMcCombsの教員が引率するGlobal Connectionとは異なり、提携校のビジネススクールが主催するプログラムに参加します。提携校のプログラムにも寄りますが、世界各国のMBA生やビジネス系Master生が同じ期間に参加していますので、異国の地の馴染みのないキャンパスで見知らぬクラスメートと共にプログラムを進めていくことになるのが特徴です。

プログラム概要

Stockholm school of economics(通称SSE)で行われる2週間のプログラムになります。テーマはタイトルの通りで、米国へ来る直前はイノベーション推進に携わっていた身としては、欧州におけるイノベーションのあり方を学べる機会と期待して参加しました。キャンパスは、ストックホルムの中心部にある(米国のものと比べると)大きくはない古風な建物ですが、キャンパス内の随所にアート作品が飾られており、アートを通じたイノベーションを体現しています。

McCombsからは私を含め3名(日・印・印)が参加しており、合計で20人弱という小規模なもので、全員の名前と顔が一致するのは良い点かもしれません。SSE側からプログラム参加者はいませんが、講義の一部はSSEの学生が参加していたり、実際に講義を行っていたりしました。参加者はUSトップ校を中心に一部カナダ・シンガポール校の留学生が中心ですが、今年はやけにMichigan Rossが多くオンラインコースを含めて7人もいました。

プログラムは、通常の講義・ケースディスカッションに加え、起業家を招いてのゲストスピーカーセッション、企業・病院訪問(Ericsson・Volvo・Karolinska大学病院)、文化体験(ガムラスタンツアー・ヴァーサ博物館・スピリット博物館)で構成されます。講義メインのため、事前に読むケースの量はそれほど多くなく、16時か17時頃にプログラム終了後飲みに行ったり、街を歩き回ったり、美術館博物館を楽しんだりとストックホルムを満喫できます。

学び・気づき

イノベーションモデルの比較

日本におけるイノベーションは所属部署で悪戦苦闘していましたが、米国に来て圧倒的物量・マーケットドリブンなイノベーションに圧倒されていました。そんな中で、スウェーデンの社会福祉制度をベースとするSocial-democratic且つCollaborativeなイノベーションアプローチを体験できたの大きな収穫でした。ご存じの通り、スウェーデンは高福祉国家であり(教育費無料・手厚い失業保険等)、いざという時は国家が守ってくれるという安心感が起業家のリスクテイクを下支えしています。

Solution起点ではなく、Meaning起点のイノベーション

AI等の指数関数的な進化を前提とする現代においては、Solution起点のイノベーション価値は低下し、Meaning起点のイノベーションが重要になるということです。Meaningを新しく創り出すというアプローチとMeaningを再定義するというアプローチの二つがあり、Meaningを広く社会へ提示することで市場や顧客の行動を変容させます。ネスプレッソの例で言えば、単に「手軽にコーヒーを淹れる」という機能から、「自宅で本格的なカフェ体験を手軽に楽しむ」「洗練されたライフスタイルを体現する」という新しい意味を創造したことです。

Artを通じた内省と新たな問いの想起

上記のMeaningのイノベーションは、外部の顧客の声や市場調査から直接導かれるものではなく、むしろイノベーターやデザイナー自身が、対象となる製品やサービス、あるいはそれを取り巻く社会や文化に対して深く内省し、問い直し、新しい視点や解釈を構築していくプロセスを指します。「なぜ人々は今、これを求めているのか?」「これから人々は何に価値を見出すようになるのか?」といった、抽象的で深い問いを掘り下げます。

文字通り、イノベーションのアイデアや意味が、企業やイノベーターの内側にあるビジョン・洞察・哲学を起点として生まれるため、Art作品が有効な手段となります。芸術家たちが、現代社会をどのように解釈しているのかを知ることは、自分に新たな視点・視座を与えてくれます。

所感

全体的な感想としては、非常に学びの多いプログラムで自信をもってお勧めできます。プログラムとしての歴史は数年しかなくロジが怪しい瞬間もありましたし、個人的にはおしゃれなオフィスよりは工場とかに行きたかったですが、普段つながりを持てない学生との交流もできますし、なによりストックホルムは歴史もある素晴らしい街です。私の場合は、プログラム終了後に家族で北欧旅行してきましたが、自然という観点以外ではストックホルムが北欧随一です。2年生になった時もグローバルプログラムには積極的に参加していきたいと思います。

Class of 2026のR.Sです。私自身もそうでしたが、McCombsのFellows programは公式HP記載の内容を見てもいまいちピンとこず、受験生の皆さんからもよく質問をいただきます。今回はちょうど日本人在校生が2学年にわたって在籍しているOperations Fellowsの中身について、年間スケジュールに基づいて紹介していきたいと思います。

1年生時の流れ(R.S)

【Why Operations Fellows?】

私は金融出身でバックグラウンドはお客様が保有する資産を活用した資金調達や北米でのクレジット投資並びにプロダクト開発になります。キャリアの大半がフロント業務である一方、MBA卒業後の進路選択の一つとして派遣元の経営管理各部にて会社全体の戦略や組織の最適化に貢献したいと考えております。StrategyやManagementも含むOperationの改善は結果として会社が社会に提供する価値を拡大させるのでは?と考えており、それを業界問わず実践形式で学びたいと思ったのがOperations Fellowsに関心を持ったきっかけです。

【Fellows選考過程(入学から12月まで)】

Operations FellowsはMcCombsの多くの他Fellows同様、選抜制(書類選考+2年生とのインタビュー)になります。

具体的には、8月末に2年生のFellowsメンバーによるFellowsの説明会が実施され、その後1週間(9月上旬)はほぼ毎日模擬ケース・実際の企業担当者(私の代はP&Gでした)を招きオペレーションの課題に関するシミュレーション・OBによる講話等のイベントが開催されます(通称Ops Week)。並行して2年生Fellows MemberによるOffice Hour(コーヒーチャット)も実施されます。

上述の通り、私はOperationのバックグランドが全くない関係上、Office HourやOps Week中に開催されるイベントも複数回参加することを通じてFellowsへの理解を深めること、バックグラウンドはないもののやる気はある旨2年生のFellows Memberにアピールをすることに注力しました。その後は書類作成、書類選考を通過した人のみインタビューに呼ばれます。インタビューに呼ばれた人は、Fellowsへの合否にかかわらず10月中旬に開催されるOperations Conference(年2回開催、Operationやサプライチェーンを管轄しているUTの団体SCMC(Supply Chain Management Center)主催のConference)に招待され、ネットワーキングの機会が得られます。私が参加した際はMcKinseyやZebra Technologies等のサプライチェーン関連の担当者が、コロナ期やポストコロナのサプライチェーンの課題等を講演しました。なお、Fellowsの合否発表も同時期に実施され、以降1年生向けオリエンテーションや歓迎会等が随時実施されます。実際の授業(通称 Ops Bootcamp)が始まる春学期(1月)までは、Fellowsを運営するリーダー職(President,Event,Recruiting, Academic,Alumni Network等)を担う学生を決める選挙以外、特段大きな動きはありません。

【春学期以降】

1月からは隔週で事前に与えられたケース課題のプレゼンを実施します。なお、Ops BootcampはFellowsのメンバー限定のElective授業で、単位も算入されます(3単位)。具体的な流れは、予め割り振られたグループでMTGを実施し担当を割り振る→個人ワークでスライドを作る→場合によってはグループ内でプレゼンのドライランを実施→本番といったイメージです。今年はNike、McKinsey、Dell、Shell等で実際にサプライチェーンを担っている担当者がケース課題を作成、発表時に来訪いただきプレゼンのFBをいただきました。特にMcKinseyが作成したケース課題(某企業の特定の事業をスピンアウトさせるかどうか、過去の同業他社のスピンアウト事例を踏まえた最適な戦略並びにその戦略のリスクを提示)は、自分が派遣元に戻った際に従事したい分野と重複しており、実務担当者からリアルな戦略やそれを遂行する難しさを伺うことができました。

オペレーションのバックグラウンドが全くない私は、特に企業独自が工夫しているサプライチェーンを理解することに時間を要しました。発表前の週末はスクリプトを作り練習をしています。そのおかげでバックグラウンドがない物事をできるだけシンプルに英語でアメリカ人に対するプレゼン力(度胸?)はついたと思います。一方で実践形式の授業の関係上座学は基本ないので、サプライチェーンに関してより体系的・専門的に学びたいという方は、Fellowsと並行して別の授業を履修することを推奨します。また、ケース課題の題材の大半はサプライチェーン(物流)関連のため、もう少し題材がバラエティに富んでいた方が個人的にはより充実した授業だな、というのが正直な気持ちです。

学期中にはFellows内の授業に加えて、Company Visit(企業訪問)や10月に実施されるConferenceと同様なConferenceが実施されます。私の代はTexasに住む人で知らない人はいないH-E-B(大手スーパー)に訪問します。

2年生(Class of 2025 K.S)

【秋学期】

Electiveクラスとして、Operations Practicumというセメスター単位での企業コンサルプロジェクトを実施します。私の代ではDell, HEB, Zebra Technologies, Serverfarmという4つのスポンサー企業が参加し、学生側は5人1グループでそれぞれの企業課題にアプローチします。私はZebra Technologiesというコンピュータ製品の製造販売企業を担当し、実際の顧客注文と工場の製造キャパシティをもとにして、どのような製造計画を立てればよいかという課題解決を実施しました。企業側担当者と定期的にオンラインミーティングを実施し、こちらのソリューション提案を説明、一つ課題が解決されれば別の課題にチャレンジするという形でインタラクティブにプロジェクトは進みました。このプロジェクトを通じて、これまでFellowsを共にしてきた仲間と、MBAで学んだOperationの理論やシミュレーションツールを活用することができたため、一つの集大成としてFellows Programを終えることができました。

2年生の春学期はFellowsのClassはなく、上述のConference、Company Visit、Social Eventに参加します。

以上が簡単ではありますが、Operation Fellows Programの2年間の概要です。冒頭にも示した通り、公式サイトの記載ではなかなかわかりにくいFellows Programの実態について、少しでもイメージができるようになれば幸いです。

CO2025のHYです。以前のブログでコア科目(必須授業)とカスタムコア科目(選択必修授業)について記載しましたが、MBAの花形であるエレクティブ科目(選択授業)について言及できていませんでした。今回は一部の熱烈なMcCombs HPファンのリクエストにお応えして、Star Professor Seriesと題し、教授にスポットライトを当てて紹介していきます。というのも、エレクティブ=教授で選ぶという側面があるのと、エレクティブともなるとクセがありキャラの濃い名物教授たちが各ビジネススクールに存在します。McCombsにもそんなスター教授たちがいますので、授業内容と絡めて共有します。

初回は、間違いなくMcCombsで最も有名であり、一番インパクトのある授業を提供してくれるJohn N. Doggett教授(以下Doggett)です。DoggettはMcCombsやUTという枠を飛び越えて、一部の界隈ではグローバルにも著名な人物ですので、もしかしたら名前を聞いたことのある方もいるかもしれません。(私はどこで聞いたか忘れましたが、以前聞いたことがありました。) McCombsに入学したからには存命のうちにDoggettの授業を受けたいと決意し、結果的に全ての授業を受講しました。

Who is Doggett?

カリフォルニア州サンフランシスコ生まれ、ロサンゼルス育ち。Yale Law Schoolで訴訟・貧困法を専攻し、JDを取得。その後、コネチカット州とカリフォルニア州で弁護士としてキャリアをスタートさせました。さらに、Harvard Business SchoolでMBA(経営・国際ビジネス・戦略を専攻)を取得。McKinseyの米国オフィスや、デンマークをはじめとする北欧地域を中心にコンサルタントとして活躍した後、グローバルコンサルティング会社やスペイン語圏向けのスポーツ専門TVチャンネルを起業するなど、シリアルアントレプレナーとしても活躍。まさに超エリート街道を歩んできた方です。

DoggettがMcCombsで教え始めてから、36年になります。今年で78歳を迎えますが、本人曰く「鏡を見るまではそんな年齢だなんて感じないよ」とのことで(笑)、かつてはその風貌と厳しさから学生たちの間で”Smiling Darth Vader”というニックネームがついていたそう。でも実際は、ユーモアがあって勉強熱心、そして学生想いの熱いハートの持ち主です。

Doggettの授業は負荷が高いことで有名で、ネイティブの学生ですらその厳しさにおじけづいて履修を避けるほどです。毎回の授業では複雑なケースの分析や要点の説明を求められるだけでなく、即答が難しい(しかし良質な)問いを投げられるなど、コールドコールの嵐で、張り詰めた緊張感を保ちながらディスカッションが活発に進んでいきます。International生の場合はそれに加えて英語の壁もあるため、更にハードルが上がります。それでも“The Doggett Experience”と呼ばれる授業体験は「厳しいけれど、圧倒的に成長できる」ことで知られており、時代を超えて人気を博しています。

当然、その厳しさの裏には、ちゃんと筋の通った哲学があります。Doggettは授業を”Executive Board Meeting”と見立て、学生にも相応のプロフェッショナルな姿勢を求めます。それは学生たちをこれからの社会を牽引するリーダー人財であると信じ、ビジネスの知識だけでなく人間的にも成長してほしいと期待を込めているからです。また、「学生自身が“学び”を自分事として捉え始める瞬間」を大事にしているとのことで、「学生が自分たちで議論を動かしていく瞬間をつくるのが私の役目であり、そうなったら自分は教室の隅に立ってるだけでいい」と笑っていました。卒業生には、現在全米で活躍するCEOやビジネスリーダーが数多くいて、「Doggett Experienceがあったからこそ、今の自分がある」と語る人も少なくありません。

The Doggett Experience

Doggettは何年にも渡って各セメスターで3つずつエレクティブ科目を担当しています。(情熱もさることながら体力もすごい。) ※Spring 2025 Semester終了時点

各授業の詳細については、入学後のお楽しみということでここでは控えますが、基本的にはHBS式のケースメソッドで進められます。答えのない抽象的な議論に発展することも多く、事前準備を含めて脳への負荷はかなり高めです。扱うケースは直近数年の最新事例が中心で、AIや少子化といった現代的な社会課題と絡めて、多角的に考察する内容となっています。

取り上げられた事例としては、例えば:

テーマも業種も地理的にも非常に幅広く、視野の広がるケースが揃っていました。

私自身、MBA前から世界各国で社会インフラおよびサステナビリティ領域の事業開発に長く携わってきたこともあり(そして卒業後もグローバルでの事業開発に携わる予定であることから)、“グローバル”、“イノベーション”、“アントレプレナーシップ”、“サステナビリティ”の全てをカバーするDoggettの授業は、まさに興味・関心のど真ん中に突き刺さるものでした。

特にグローバルビジネスにおいては、企業が置かれた事業環境を多角的に理解した上で、絶え間なく意思決定を下し続ける力が求められます。国の成り立ちや発展の歴史、宗教観、国民性、地政学リスク、産業構造、技術動向など、考慮すべき要素は膨大で、その組み合わせは無数に存在します。さらに、出した意思決定の「正しさ」が数年後にしか検証できないことも少なくありません。

Doggettはそうした複雑性の高い現実に向き合うための良質なケースを見事に選び抜いてくれました。扱ったトピックの一端ですが、1960年代の国際貿易ビジネスから、イスラム金融、中国の一帯一路政策、ウクライナ侵攻、脱炭素、さらにはK-POPアイドル(BTSなど)に至るまで、まさに世界中を舞台にした濃密な内容ばかりでした。

授業を通じて自分の知識や教養の足りなさを痛感するとともに、これからの時代のリーダーとして必要な視座と素養の一端を学ぶことができたのは、最大のTakeawayでした。

Doggettから学んだこと

私は学生としてDoggettの授業を受けただけでなく、2年生時にはありがたいことに彼のTeaching Assistant(TA)も務める機会を得ました。DoggettのTA業務は、いわゆる「一般的なTA」とは少し違います。というのも、いくら元気とはいえ、Doggettは78歳のおじいちゃん。授業運営に関しては、拾える作業はすべて拾うスタンスで、昼夜問わず飛んでくるリクエストを即対応でさばき続けるという、まさにフル稼働の日々でした(笑)。ただ、その分、授業の外でも深く関わることができ、Doggettがどんな姿勢で授業に向き合っているのか、その舞台裏を間近で見ることができたのは本当に貴重な経験でした。

まず驚いたのは、毎セメスター、必ず最新のケースを選び直していること。10年以上前のケースを使い回す教授も珍しくない中で、Doggettは毎回、最新の技術トレンドや社会情勢を反映した教材にアップデートしていました。彼自身も学生と一緒に学び続ける姿勢を大切にしており、文献や記事だけでなくYouTubeまで駆使して、時には学生以上に入念な予習をして授業に臨んでいたのが印象的でした。あるとき、「なぜ毎回ケースを入れ替えるのか? そのモチベーションはどこからくるのか?」と本人に聞いたことがあります。そのとき返ってきたのは、こんな言葉でした。

「社会が変化していく中で、過去を学ぶことももちろん大切だ。でも、もっと大事なのは“今”何が起きているのか、そして“これから”何を考えていくべきかを、学生たちと一緒に議論すること。それこそがビジネススクールの使命だと思っている。それに、自分は“Uncontrollable Curiosity(抑えきれない好奇心)”がある。どんなに年齢を重ねても、新しいことへの関心は尽きないし、常に新鮮な発想をもつ学生から学びたいと思っている。」

この言葉は今でも心に残っています。

私自身はDoggettのすべての授業を履修し、かつTAとしてもフルコミットしていたため、ほぼ毎日顔を合わせていました。校内では“Doggett’s Right Hand”と呼ばれ、一緒にいる姿はクラスメートにとっても見慣れた光景になっていたようです。「また明日だな」と笑い合うのが日常で、そんな学生は過去36年間の中で私が初めてだったそうです。よく冗談交じりに、「Hiro, you are crazy. But you are special.」と声をかけてくれたのも、今では良い思い出です。先般のPoets&Quantsのインタビュー記事でDoggettからコメントを寄稿してもらえたことも良い記念になりました。

Doggettとの出会いは、私のMBA生活をさらに濃密で意味のあるものにしてくれました。改めて、「一生勉強」と感じさせてくれましたし、次世代のリーダー育成に命を懸けるその姿勢には、計り知れないほどの刺激を受けました。これからも付き合いは続きますが、今後はよき社会人の先輩として、彼の背中を追い越す心意気で邁進していきます。

1年生のTSです(もうSpring Semesterは終わっているけども)。同コホートのクラスメートを(個人的)Austin NO.1のRamen屋であるJinyaへ連れていく日が日曜だったからか、午前中の礼拝に誘われ(2年生の方が一人洗礼式に出るのをサポートするため)、キリスト教徒ではないですがせっかくの機会なので思い切って凸してみました。

今回の会場は普通の高校を日曜だけ借りてやっているようで、必ずしも物理的な教会・聖堂を持って活動しているわけではないのも興味深いです(友人曰く、自前で設備を持つほど潤沢に資金がある教会はそれほど多くないんだとか)。

米国バプテスト教会は、プロテスタントの主要な教派の一つで、特にアメリカ合衆国において信徒数が多く影響力のある存在です。17世紀初頭にイギリスで始まり、信教の自由を求めて北米大陸に渡った人々によって広められました。バプテスト教会の主な特徴はいくつかありますが、特に以下の点が挙げられます。

洗礼式

バプテスト教会における洗礼式は、信仰者が自らの信仰を公に表明する非常に重要な儀式です。前述の通り、幼児洗礼は行われず、本人の信仰告白に基づいて行われます。

洗礼の形式は上述の通り浸礼で、多くの場合、教会堂内に設けられた洗礼槽(今回のケース)や、教会によっては川や海などの自然の水を用いて行われることもあります。通常は、司式者(牧師など)が洗礼を受ける方を水の中に全身沈め、「父と子と聖霊の御名においてあなたにバプテスマ(洗礼)を授けます」といった言葉を述べますが、今回参加した洗礼式では洗礼される方のパートナーやバプテスト教徒である友人が実施していました。

礼拝・讃美歌

ここがおそらく一番特徴的な部分で、Austinという音楽の街ならではというか、普通にバンドが出てきて現代的な音楽に乗って讃美歌の斉唱が行われました。ピアノやパイプオルガンで行われるものは欧州に行った際によく見かけていましたが、それとあまりにかけ離れていて驚かされました。友人曰く、今回のようなバンドスタイルは相当レアみたいですが…曲調は普通に良い感じです。キリスト教徒だったらいい感じにトランスできそうです、昂っている方も見受けられました。

その後、万人祭司主義に基づき、普通のポロシャツジーパンのおじさんが説教を始めます。聖書主義ですので、聖書に書いてあることを一語一句読みながら、現代の事例や自分自身・信徒の事例の当てはめて一時間近く喋りまくります。最後にみんなでお祈りして終わり、という流れです。

所感

大学時代はキリスト教を含む西洋史専攻で、欧州の教会・聖堂巡りも相当してきましたが、アメリカのキリスト教がこうも違うのは全く知らなかったため本当に驚きました。なかなかある機会でもないので、誘ってくれた友人には感謝です、その後のラーメンをおごってあげたいくらいでした。子どもの友人関係でアメリカの家庭に触れる機会も多いですが、宗教面はよくわからなかったのでアメリカ人の解像度が一段階上がった気がします。

1年生のTSです。今回は、私と2年生3名で参加してきた表記のClimateCAP MBA Summit 2025についてのブログ記事を書きます!

ClimateCAPは、気候変動関連のビジネスに関心のあるMBA学生向けの学習リソースです。ClimateCAPのミッションは、未来のビジネスリーダーである現在のMBA学生が、気候変動の課題を理解し、対応できるよう準備することで、ビジネススクールが気候変動について教えることの重要性を強調しています。また、McCombsを含む多くの提携校があり、学生向けの様々なイベントやリソースを提供しています。ClimateCAPの主なプログラムには、以下のようなものがあります:

サミットについて

ClimateCAP MBAサミットは、ClimateCAPの主要なプログラムの一つで、気候変動がビジネスに与える影響に関心を持つ世界中のMBA学生、ビジネスリーダー(起業家)、専門家、政府関係者が一堂に会し、学び、議論し、ネットワークを構築するためのイベントです。毎年、ClimateCAPの提携校の中からホスト校を変えて開催されています(ちなみに2023年はTexas McCombs、2024年はMichigan Ross)。

2025年のサミットは、カリフォルニア大学バークレー校のハース・ビジネススクール(Berkeley Haas)で開催されました。開催期間は、2025年2月28日(金)から3月1日(土)で、参加者はMBA学生を中心に、43校から359名のMBA学生を含む合計500名が集まりました。チケットは発売後数分で全て完売しており、アクセスが集中した結果ページが読み込めず買えなかったという方もいます。

メインステージでのセッションや様々な Breakout Session があり、エネルギー、金融、サプライチェーン、消費財といった様々な分野における気候変動の影響や、食料システム、アパレル・繊維産業といった具体的な業界における持続可能なソリューションなどが議論されました。

個人的に面白かったセッションは、「Zero Emission Vehicles and Sustainable Transportation」で、カリフォルニア州のエネルギー政策担当者や充電器スタートアップのCEO、テスラのPM、EVチャージャースタートアップのCGOが参加していたセッションです。トランプ大統領の再選やテスラの先行き不安といった逆風が吹いている中でも、カリフォルニア州はEV施策に積極的なこともあり、会場にはいい緊張感が漂っていたように感じました。企業単体の視点よりも、政府関係を含む様々な視点を持ったステークホルダーによるパネルディスカッションの方が話も深まって面白いです。

所感

McCombsからは、主にCleanTech Groupの学生が参加していましたが、他のMBAスクールの学生と交流できる機会を得られたのはありがたかったです。また、他のMBAスクールの校舎に入るのはこれが初めてだったこともありますが、UC Berkeleyの校舎やBerkeleyの街は良い雰囲気で、日系のIZAKAYAもあり丸二日間楽しめました。来年は4月17~18日にワシントン大学フォスタースクールオブビジネス(Foster School)で開催されます。McCombsに入られる方も、他のMBAスクールに入られる方も、機会が合ったらぜひ現地で会いましょう!

1年生のTSです。Student Clubの一つであるEnergy Finance Group主催でシェールガス・オイルの採掘所を訪問する機会があり、前々からエネルギー産業の聖地テキサスに来る以上は訪れてみたい場所の一つだったため喜んで参加してきました。

今回訪れたのは、ダラスを拠点とする同族系エネルギー開発企業が管轄するEagle Fordシェール油田のフラッキングサイトとドリリングサイトの二つで、Austinからはバスで片道3時間ほどテキサス州の南西へ走ったところにあります。現場は、ヘルメット・安全靴の着用がマストな危険な現場ですが、トランプ政権の追い風を受けてかどこか活気に満ちているように見えました。Drill, Baby, Drill!!(現場には米国・テキサス州・トランプの旗が文字通りはためいていました…)

フラッキングサイト

フラッキングとは、日本語でいうと「水圧破砕」と訳され、シェールガス・オイル採掘の最も特徴的な過程といえます。垂直掘削・水平掘削を行いシェール層に到達したのち、水・砂(プロパント)・少量の化学物質を混ぜ合わせた「フラクチャリング流体」を高圧で坑井内に注入します。これにより、地下の硬いシェール層に人工的な亀裂(フラクチャー)が多数発生します。注入された砂粒は、この亀裂が閉じてしまわないように隙間を保持する役割を果たします(プロッパント機能)。

水圧破砕によってできた亀裂を通って、シェール層に閉じ込められていたガスやオイルが坑井内に流れ出し、地上へと回収されます。フラクチャリング流体の一部も地上に戻ってきます(通称フローバック水)。地上では、回収されたガスやオイルが分離され、処理施設やパイプラインへと送られます。戻ってきた流体は処理され、再利用されることもあります。

現場には重機のほか、水を送るポンプ車、薬品等を満載したタンク車、それらを混合するブレンダー等が何台も並んでおり、エンジン音やら作業音やらでほとんど何も聞こえず、各機器が黒煙をモクモクと吐き出していました。

ドリリングサイト

ドリリングサイトでは、地下深くに向かって垂直に井戸を掘り進めます(垂直掘削)。この深さは、シェール層が存在する地下1,000mから5,000mにも及ぶことがあります。掘削にはドリルビットとドリルパイプが使用されます。掘削された井戸には、崩壊を防ぎ、地上への経路を確保するためにケーシング(鋼管)が挿入され、セメントで固定されます。

外観的にも、実際に行われている作業も、通常の石油油田開発に近く、自分の脳内ではアルマゲドンが流れていました。見ていると尋常じゃない量の泥水が現場では発生しており、作業員の方もほとんど泥まみれという感じです。見学した際は3,500フィートほどに差し掛かったところで、まだまだドリル半ばだそうです。

今回は水平掘削の現場には行っていませんが、そちらでは垂直に掘り進めた後、シェール層に到達したあたりで、ドリルの方向を水平に変えて掘削を続けます。シェール層は水平方向に広がっていることが多いため、水平に掘ることでより多くのシェール層にアクセスし、回収できる資源量を増やします。水平方向の掘削距離は2,000mにも及ぶことがあります。

所感

非常にエキサイティングな体験でした。今まで様々なエネルギー系プロジェクトに資金提供してきましたが、どちらかというと後工程ばかりだったため開発段階のプロジェクトを見られたのは大変貴重な経験でした。米国が、シェール開発を追い風に、エネルギーの輸入国から輸出国へ転換したことは有名ですが、トランプ政権の追い風も受けて現場の作業員たちからはそれどころじゃない勢いを感じます。まさしく米国の力の源泉の一つになっており、それを支えているという気概が見て取れました。MBAの学びという点ではCleanTechやSustainabilityといったテーマも非常に重要ですが、こういった現場を肌で感じられるのも、エネルギー産業と距離の近いMcCombsならではと言えます。

CO2025のHYです。だいぶ時間が空いてしまいましたが、昨年末に開催したJapan Trekの後日談を紹介します。Japan Trekについては京都編広島編東京編に分けてリレー形式でブログ投稿していますので、まだご覧になっていない方はぜひご一読ください。

話はJapan Trek最終日、東京にて開催した屋形船でのフェアウェルパーティーに遡ります。冬空に上がる花火を見て船内に戻ると、同級生たちがサプライズでJapan Trek開催のお礼ということで幹事3人へ手紙の寄せ書きとカウボーイブーツ(の目録)をプレゼントしてくれました。年明けとなり学校が始まって落ち着いてきた1月末、カウボーイブーツを買うべくJapan Trekに参加した同級生数名とTecovas本店へ。「Texan(=テキサス地元民) ならTecovasのブーツは必携アイテムだ」という力強い言葉共にいざ入店。お店には様々なデザインのブーツが並び、革の香りが漂うカッコイイ空間でした。

*Tecovasはオースティン発のカウボーイブーツとウェスタンウェアの人気ブランドで、初心者から愛好者まで幅広い層に支持されています。特に、オースティンの店舗では、製品の試着やカスタマイズサービスを通じてブランドの世界観を体感できます。

各自同級生や店員さんからのオススメを参考にしながら店内を見て回ります。最終的に3人共同じデザインの色違いを選ぶ結果となりました。(仲の良さが隠し切れなかったようです。)

なかなかいいお値段がするブランドでしたが、好意に甘えて買ってもらいました。目的を終えたので解散の流れかなと思っていたところ、「予算がまだ余ってる。カウボーイハットも買おう。」ということで買い物続行。一体いくら集めたのかわかりませんが、我々に拒否権はなくハットを幅広く取り扱う隣のお店になだれ込みます。そして各々好きなデザインを選び再びお買い上げ。余りあるお礼を受け取り、むしろ感謝したいのはこちらです。

このような人間性を兼ね備えた学生が数多く存在するのがMcCombs コミュニティの特徴でもあり、受験生の皆様へ何度となく伝えてきた”Nice guy”と言いたくなる所以でもあります。

その後、ブーツとハットを活躍させるべく、Japan Trekメンバーを中心にみんなでロデオへ。本場のロデオはオースティンに住んでいる間に一度は行ってみたいと思っていたので、絶好の機会でした。

*オースティンでは毎年春に「Rodeo Austin」と題して大規模なロデオイベントが開催されます。1938年から続く伝統行事で、毎年約50万人が訪れるオースティンの春の風物詩となっています。ロデオ競技だけでなく、会場周辺には遊園地が設営されたり、毎晩異なるアーティストによるライブコンサートが開催される等、子供から大人まで楽しめるイベントとなっています。

ブーツはその後もフォーマルパーティーなどのスーツを着る場面で重宝しており、ハットは卒業写真の前撮りで使いました。卒業式でも使う予定です。

卒業間際になってもJapan Trekは同級生のみならず1年生や学校職員の間でも話題になっており、改めて反響の大きさを感じています。これにてJapan Trekのブログは完結です。

CO2025のHYです。前回のブログでは学内でのアワードについて共有しましたが、今回は学外での出来事について共有します。

この度、2025年5月1日にリリースされた Poets & Quants の “The 100 Best & Brightest MBAs: Class of 2025” に選出されました。McCombs からは私一人のみの選出であり、部門全体を見ても唯一の日本人としての掲載となります。(実際の記事はこちら)

受験生時代から参考にしていたメディアに自分が掲載されるのは不思議な感覚ですが、同級生からのノミネートと学校からの推薦を経て決まるものなので、先日のアワード同様、嬉しさとともに大変光栄に感じています。

McCombs の素晴らしい同級生をはじめ、お世話になった教授陣、MBA Program Office の職員、STEP を通じて世界各地で出会った友人たちに心から感謝しています。

卒業後もこの栄誉に恥じないよう、引き続き精進します。

CO2025のHYです。2年生は最後の授業と期末試験を終え、卒業へのカウントダウンが始まりました。現在は通称Dis-O(正式名称はDis-Orientation)と呼ばれる卒業イベントシリーズの真っ只中で、同級生との別れを惜しむべく朝から晩まで遊んで飲んで騒いでの日々が2週間ほど続きます。これまでに既にゴルフコンペや船上パーティー、カラオケナイト、ビーチバレー大会、クラブパーティー、ローラースケート、トレイルランetc…が行われました。全てサインアップしたら卒業式を体調不良で欠席しそうな勢いでイベントが組まれています。残り1週間、最後まで体力勝負の日々です。

今回はDis-O初日の夜に開催されたGraduate BanquetでのAward受賞について共有します。(Dis-O全般については改めてブログ投稿するかもしれません。)

Graduate Banquetとは表彰式を兼ねた着席型のディナーパーティーで、2年生とその家族・パートナーが参加します。せっかくの機会だったので、この日ばかりは子供たちを1年生の家庭に預けて妻と他の2人の2年生と共に出席しました。

まさに卒業行事の始まりを告げる最初のイベントであり、MBA  Program Officeの職員や教授陣からのお祝いメッセージ、各種Award発表、学生からのスピーチなど盛りだくさんであっという間に過ぎていきます。卒業に向けた昂揚感を味わえるのはもちろんのこと、会場全体が祝福のムードに包まれる幸せな空間だったことがとても印象的でした。

ここからはタイトルにある通り、本題のAwardに話を移します。今年の表彰は全部で4部門あり、計8名が受賞しました。そこで大変光栄なことにStudent Leadership and Service Awardを受賞しました。ノミネートに名前が挙がっていたことまでは認識していましたが、まさか自分が選ばれるとは予想もしてなかったので名前が呼ばれたときはとても驚きました。

この賞は同級生からのノミネートと投票で決まります。2年間の日頃の言動とクラス・学校への貢献を評価された結果でもあると思うので、その点は素直に嬉しかったです。(貢献については過去のブログで投稿していますのでぜひご覧ください。) 同時に、Japan Trekの成功含め、McCombs 内で日本人在校生のプレゼンスが飛躍的に向上したことへの評価でもあると感じています。我々CO2025が新たな歴史を切り拓いたことを心から誇らしく思います。

CO2025のHYです。今月のSpring Break中に参加したメキシコ・メキシコシティでのSTEPについて体験を共有します。卒業前最後のグローバルプログラムであり、個人的には3回目のSTEPになります。他の2年生含め過去に参加したプログラムについてはブログ投稿してありますので、ぜひご覧ください。

STEPとは?

McCombsのGlobal Learningには大きく分けてShort-Term Exchange Program (通称STEP) とGlobal Connectionの2種類があります。STEPはMcCombsの教員が引率するGlobal Connectionとは異なり、提携校のビジネススクールが主催するプログラムに参加します。提携校のプログラムにも寄りますが、世界各国のMBA生やビジネス系Master生が同じ期間に参加していますので、異国の地の馴染みのないキャンパスで見知らぬクラスメートと共にプログラムを進めていくことになるのが特徴です。

プログラム概要

IPADE Business SchoolのMexico Cityキャンパスで行われる1週間のプログラムになります。テーマはDoing Business in Mexicoで、現地(IPADE)ではInternational Weekというプログラム名で呼ばれていました。キャンパスはヨーロッパ風の庭園のような雰囲気で、石畳に緑が映えるキレイな場所でした。

McCombsからは私含め2年生が3名、1年生が1名の計4名が参加しました。このInternational Weekはかなり大規模なイベントで、IPADEが提携する13ヶ国・25のビジネススクールから総勢約250名が参加します。参加者はKelloggやUV Darden等のUSトップ校から、カナダ、フランス、アルゼンチン、イタリア、イギリス、ナイジェリア、ドイツ、ルクセンブルク、スイス他(多すぎて覚えきれませんでした) からのInternational Studentsに加えて、IPADEのMBA Studentsで構成されており、Full-time MBAもEMBAもPart-time MBAも他のビジネス系Master もいる多種多様でダイバーシティの豊かさを存分に感じられる環境でした。

プログラムは講義、ケースディスカッション、ゲストスピーカー、企業訪問、文化体験の5つで構成されます。IPADEがケースメソッドを採用している学校ということもあり、プログラムの主軸はケースディスカッションです。IPADE側が予めStudy Teamをアサインしており、毎日朝食の時間にチームで当日のケースについてお互いの意見を確認し、講義・ディスカッションに臨むスケジュールで進んでいきます。多い日だと4~5個のケースを読んで臨む必要があり、真面目に準備すると大変でしたが、私のチームは毎朝の会議でケースのことよりもお互いのことについて主に話し、相互理解とコネクションを深める時間に使っていました。

文化体験のパートでは現地のシェフを招いて伝統的な食文化(バッタを食べました) を体験したり、Mexico Cityに残るマヤ・アステカ文明時代の遺跡等の名所を巡るガイドツアーが組み込まれていました。

学び・気づき・感想

プログラムで扱ったケースは全てメキシコ企業でした。各回にIPADEの教授がケースディスカッションを主導し、最後はケースの主人公であるご本人が登場しQ&Aセッションを行うパターンと、ケースの主人公であるCEO自らがケースディスカッションを主導するパターンの2つのパターンがありました。200名以上が入る大きな会場にInternational生全員分の翻訳機(スペイン語しか話せないスピーカーも多かったため) とマイクを渡すSPのようなスーツを着たスタッフが10名弱配置されている光景はさながら国際会議のようでした。この人数規模でのケースディスカッションはライブのようなエンタメ感もあって毎回とても盛り上がりました。何よりケースに登場するご本人に対してその当時の心境や意思決定の分岐点について直接質問することができたのが非常に有意義な経験でした。

企業訪問では世界最大の製パン・ベーカリー企業であるBIMBOの工場やキッザニア、青少年の社会的な自立を支援するNGO等を訪問しました。キッザニアがメキシコ発祥の企業とは知らなかったので驚きましたが、キッザニアのコンセプト自体は日本人に馴染みのあるものだったので、メキシコ版の施設見学と担当者からのプレゼンを通じてより一層理解が深まりました。一緒に来たMcCombsの同級生や他のInternational生はキッザニアのコンセプトに初めて触れる人も多く、皆とても感心していました。

ちなみに休憩時間は毎度大規模なネットワーキングパーティー状態でした。こういった場でもストレスなく立ち振る舞うことができるようになったのもMBAでたくさん場数を踏んだ成果かもしれません。大人数でのダイナミックな時間を楽しみつつ、世界各地へ新たなコネクションを築けたことが収穫です。

終わりに

メキシコは国境を接しているテキサス住民からすると最も身近な外国であり、歴史的にもゆかりのある地です。直行便も数多くあり、西海岸・東海岸に行くよりも近いです。Mexico Cityは観光資源も豊富で魅力的な都市のため、クラスメートたちも(私も) 忙しいプログラムの合間を縫って毎晩楽しんでいました。物価も安く、東南アジアのような発展途上感も残るメキシコは観光目的で遊びに来るくらいがちょうど良さそうです。

P.S. メキシコスタイルのプロレスであるルチャ・リブレを観戦しました。日本でもアメリカでもプロレス観戦をしたことがなかったので初の体験となりましたが、想像以上にアクロバティックで観客を巻き込む演出がとてもおもしろかったです。また、世界で最も美しいと言われるヴァスコンセロス図書館もとても印象深かったです。無数の本棚が宙に浮いている光景は近未来の都市を想起させる素晴らしい雰囲気でした。

今回はSTEPでCopenhagenに行きました。CopenhagenでのSTEPはいくつかテーマがあり、昨年日本人が参加したRegenerative Sustainability編はこちらです。Copenhagen Business School (CBS) のキャンパスの様子についても紹介しています。

さて、私が参加したSocial Entrepreneurshipは今年から新設されたテーマで、5日間の短期集中プログラムです。UT McCombs、George Washington、Duke Fuqua、North Western Kellogg の4校から4名ずつ、合計16名の学生が参加しました。

プログラムの内容は、Social Entrepreneurship という概念の理解から始まり、課題発見、対策立案、ファンドレイジングなどについて講義形式で学びながら、同時並行でグループプロジェクトとして実際にSocial Entrepreneurship に基づいた起業アイディアを考え、最終日にビジネスピッチを行います。McCombsでNew Venture CreationというElectiveを取り起業の一連のプロセスは学んでいましたが、Social要素を付加することで解決すべき課題だけでなく、解決策であるビジネスモデルにいかに影響を与えるかを学ぶことができました。また、必ずしも「起業」である必要はなく、既存企業の新しいビジネス立案にも生かすことができるので、サステナブルなビジネスが求められる昨今においては誰にでもお勧めできる内容となっています。

以上の座学に加えて、課外活動としてCBS卒業生が経営するフェアトレードカフェや、Copenhagenを拠点としたインキュベーションセンターのファウンダーに話を聞きに行く機会がありました。また、比較的自由時間があるので、McCombsの学生とシーフードを堪能したり、他校の学生と美術館を訪れたりと、観光を十分楽しむこともできます。昨年参加したドイツのSTEPに比べると日数も短くあっという間でしたが、コンパクトシティCopenhagenで濃密な時間を過ごすことができ、大満足のグローバルプログラムでした。

余談:プログラム終了後は、がっかり観光地として有名なマーメイド像を確認し(期待値が低かったのであまりがっかりしませんでした)、日本ではあまり有名でないDanish Hotdogを堪能しました(想定外においしいですので是非)。

一部界隈で大好評(筆者にとっても渡米前のバイブル)であるAustin Setup Guideを大幅アップデートしました!Texas 大学への入学者向けに作っていますが、Austin固有でない事柄(米国Visa等)については他の大学へ進学される方にも参考になる内容です、ぜひご覧ください!!

CO2026のT.Sです!今回は、大好評(?)のよく聞かれる質問シリーズですが、「留学前にやっておいてよかったこと・やっておけばよかったこと」を特集していきます。多少被っている部分もありますが、そこはそれだけ重要なのだと解釈していだければ幸いです!!

T.S(CO2026)

R.S(CO2026)

K.S(CO2025)

H.Y(CO2025)

Y.K(CO2025)

・スマホの予備を持ってきたこと。渡航前にiPhone8から13に更新したのですが、突然ブラックアウトして故障しました。近所のApple提携shopで診断した後に結局は新品に交換してもらったのですが、約1週間かかる間に古いiPhoneでしのげたのは助かりました。代替機を借りる交渉もできたのかもしれませんが、アメリカに来て間もない時期に自己完結できる予備があったのは良かったです。

・お気に入りのコーヒー豆を大量に持ってきたこと。もし、「良い豆から淹れたブラックのコーヒーが好き」のようなこだわりがあるなら、日本からお気に入りのコーヒー豆と抽出セットを持ってきた方が良いと思います。もちろんスーパーでもスタバでも豆は手に入るのですが、日本の良い焙煎所の品質のものはオースティンでは見つけられていません。Central Marketの豆は結構いけますが満たされません。年に1-2回、コーヒーフェアなるイベントがあり、近場のコーヒーショップの色んな豆が買えるのですが、やたら浅煎りだったり、クセの強いのだったりしていて、深~中煎でバランスの良いのが無い!自分の好みのコーヒー豆はこの街には無いと諦めました。最初にもってきた豆を消費した後は、日本から輸入したり、CMの豆でしのいでいます。

・日本の携帯番号を持ってきたことと、アメリカの携帯と日本の携帯を物理SIMとeSIMにして1台のiPhoneに載せていること。2台持ち歩かなくて良いことと、SIMとeSIMに分けておくことで、いろんなトラブルケースに対応できます。iPhoneが故障した場合は物理SIMを予備機にいれればすぐに使えますし、仮にiPhoneと物理SIMを紛失しても(パソコンがあれば)eSIMの再発行を行って新しいiPhoneに移すことができます。日本の携帯会社のSIMは米国で物理SIMを受け取るのが難しいのでeSIMが良いと思います。

・フルジップのちょい厚手の上着を買い足して持ってくればよかった。オースティンでの大学生生活は一日の中で温度差が大きいです。夏は外は半袖で良くても、建物やバスの中の冷房が強く、上着を着たくなります。冬は朝は肌寒くて厚着していって学校に着くと暖かくて脱ぎたくなったります。脱着が多い日々を過ごすのに、なぜかお店には1/4ジップばかりです。普段は眼鏡をかける私としては上着の脱着で首を通すことが煩わしくてそのたびに後悔します。整髪料で押さえた直毛ヘアーも漏れなく立ち上がります。

Class of 2026のT.Sです。今回は、前回から引き続き、説明会やコーヒーチャットでよく聞かれる質問「印象的な授業」について、在校生それぞれの考えをまとめたいと思います。なお、必修授業であるコア科目は以前のブログ記事で少し触れておりますので、今回は選択必修科目であるカスタムコア科目について書いていきます!

T.S(CO2026)

①科目名・教授

AI in Business and Society / Maytal Saar-Tsechansky

②授業概要

今最もアツい分野ということでAIのカスタムコアを選択しました。従来の予測AIから生成AIまでの仕組みを学び、ニュージーランドの大学が開発したノーコードツールであるWEKAを用いて実際にAIを使ってデータ分析を行います。

・講義形式:座学+クラス内ディスカッション+クラス内コンペ

講義は、スライドを土台とした座学が基本ですが、たまに教授が質問を投げかける形でクラス内ディスカッションも行います。自由に挙手して発言することもあれば、コールドコール(指名)で発言を促されることもありますし、小さなグループを作って各チームで意見を出すこともあります。その他、ノーコードのAIツールである「WEKA」を用いた演習を行うこともありますが、教授がステップを事細かに説明してくれるので簡単です。なお、WEKAの分析を用いて企業の利益を最大化するクラス内コンペも実施され、優勝チームにはクッキーが振舞われました🍪

・宿題:個人ワーク+グループワーク

宿題は、AIに関する現実の諸問題について考える機会です。宿題には2パターンあり、授業内に習ったことについてコンセプトチェックをするタイプとWEKAを用いたデータ分析を行うタイプです。WEKAの宿題については、教授が詳しく手順を宿題の問題文に書いてくれているので苦も無くできます。今年は3つ宿題が設けられており、うち一回は二人~三人で実施するグループ形式でした。余談ですが、AIの授業ということもあり、生成AIの利用はむしろ推奨されています(当然最終的な答えの質を担保するのは我々なので、ハルシネーション等には注意が必要です)。

・試験:グループでの最終プレゼンあり

グループでいままでにないAIサービスを考案し、AIスタートアップの経営者に向けてプレゼンするという機会があります(今回は投資家とのスケジュール調整がつかず、クラス内ディスカッションのみとなりました)。宿題の負荷は重くないですが、グループでの最終プレゼンありなので、他の授業の試験やプレゼント被る可能性が高く終盤はなかなか骨が折れます。。。

③印象的なポイント

・入門編としては良い

AIについて全く学んだことのない人でも抵抗感なく学べる講義ですが、それなりに自分でコーディング等もできる人にとっては確実に物足りないです。

・WEKAが良い

このツールがなかなか使いやすく、これを知れただけでも自分的には収穫大です。データセットさえ準備できれば数回クリックしただけで様々なAI分析ができます。R(R Studio)でエラー地獄にはまってストレスが溜まるのと比べると、このツールのすばらしさがよくわかります。

・教授がやさしい

Maytel教授は非常にフレンドリーで、宿題の出題方法を見てもそれがわかります。AI初学者が躓かないように手取り足取り教えてくれますし、授業もわかりやすく質問にも嬉しそうに答えてくれます。朝8時開始の講義をとったせいかクラスの人数が少なく、カスタムコアでありながらインタラクティブにできたので理解が深められました。

R.S(CO2026)

①科目名・教授

Valuation / Ari Kang

②授業概要

タイトルの通り、投融資・LBOやM&Aを実施する際どう企業を評価するのか、その手法を幅広に取り扱う科目です。

最初の数回はCoreのFinanceやAccountingの復習、以降DCFモデルの作成やDebt・Equityの調達コストの計算手法等、異なる規模の企業を評価する際の細かな調整手法といった“The Valuation”の授業になります。バックグラウンドはあるものの個別企業への投融資業務経験がないため、ケース課題等を通して各Valuation手法(点)と業務で習得したスキル(点)が繋がりました。

なお、Valuationは別教授(Xavier Sztejnberg 通称: X)がFall 2で講義を持っており、同教授はWall Street For McCombs (投資銀行へ転職を検討している学生が所属する選抜プログラム)の指導教官を担っていますので、ガチなValuationを学びたい方は彼の授業を受講することを検討ください。私がKang教授のValuationをSpring 1で受講した大きな理由の1つとして、より高度なファイナンスを扱うElective科目(Venture FinanceやPrivate Equity等)を受講するためには、Custom CoreのValuationを履修済あるいは履修していることが絶対条件となっていることにFall 2の履修登録後に気づいたからです・・・。

③印象的なポイント

Kang教授の講義の良かった点として、ファイナンス科目で出てくる様々な式に関して、“なぜ”そのような式が成立するのか確りと証明してくれる点です(後述の通り韓国出身の教授なので、数式の証明を重視している日本の教育方針と似ているのかと思います)。CoreのFinanceの授業ではあらゆる式をさらっと説明されて“なぜそうなる?”という説明が欠けていたと都度思っておりました。同じ講義を受けていたアメリカ人同級生に聞いたところ、アメリカは分業制が進んでいるため自分の範囲外のことはより詳しい他者に任せてしまうこと、また総じて学んだことが実社会で即利用できるのか(How?)をより重視しているとのことなので、“Why?”の部分は然程興味がないようです。一方、Kang教授は“Why?”を丁寧に説明したうえでケース課題等で実践(How?)を積ませるため、“Why?”を重視する私としては満足度が高かったです。また、教授が韓国出身と同じアジア圏ということもあり、個別に質問に行くと“I’m trying to learn Japanese!”と日本に興味を示されて、教授の日本語の練習相手になるという貴重な経験もしました(ちゃんと助詞が使えてて感動しました)。

K.S(CO2025)

①科目名・教授

Performance Management and Control / Brian Lendecky

②授業概要

タイトルの通り企業業績をいかに管理し、コントロール(改善)するかという課題を会計観点(基本的な原価会計と管理会計)で考えます。

たとえば「ビジネスでかかるコストをどのように商品、サービスに割り当てるのか」を誤ると、本当は利益がマイナスである商品の売上拡大を頑張って逆に利益を失ってしまいます。また「売上、利益、コストといった財務指標の向上、下落がどの企業内活動・ビジネス環境変化によって引き起こされるのか」をうまく説明できないと、営業担当、購買担当、生産管理担当のどこを変えれば改善するのかわかりません。こうした課題を解決するために、ビジネスを会計数値に落とし込み、それらがどのように影響を与え合っているのか論理的に説明を試みます。クラス内ワークでもこの作業を実践するのですが、与えられたデータをもとにビジネスの流れを組み立てる作業はパズルのようで面白いです。

③印象的なポイント

講師は会計コンサル出身のパワフルナイスガイ。内容的に教える人次第でつまらなくなりそうですが、コンサルでの経験談をもとに具体的に説明してくれるので、会計未経験者でもイメージしやすいと思います。原価会計の説明の中で、「計測していないものは管理できない」としきりに言われていたことが印象的でした。ITシステムエンジニアリング出身の私としてはなじみのある言葉で、データ計測の意義を改めて認識することにつながりました。

(インターネットを調べてみると、「計測していないものは管理できない、というのも重大な誤りである」というのがデミング博士の原文らしいです。もちろんデータに基づいた改善は重要であるもののそれ以外にもできることはあるよ、というニュアンスのようなので、まずは取れるところはデータを取りましょう。)

https://deming.org/myth-if-you-cant-measure-it-you-cant-manage-it/

H.Y(CO2025)

①科目名・教授

Managing Human Capital / Tom Rauzi

②授業概要

Human Resource (Capital) のマネジメントについて回帰分析等の統計手法を用いて分析を行い、データドリブンな定量的アプローチについて考えるクラス。クラス内では、アメリカ内のとある学区に通う生徒の学力向上について、教員の能力や属性がどの程度寄与するか?着目すべき能力や属性は何か?といったものや、ある時代のNBAチームのパフォーマンスについて、得点力の高い選手を5人揃えてコートへ送り出すことが勝利への最善策なのか?数値化できない能力で勝利へ貢献している選手は誰か?といったものまで、様々なケースを扱いました。Excelでは手間のかかる回帰分析やグラフの作成をJamoviというソフトを使って進めていく点も特徴的でした。HRの理想と現実を様々な角度から考えることのできる良質な授業です。

③印象的なポイント

TomはDellの元HR責任者ということもあり、定量的な分析を軸にアプローチするものの、実際は数値化しにくい定性的な事実も組織のパフォーマンスに影響を与えていることをよくわかっています。”There is no silver bullet”が口癖でした。説明は非常にわかりやすく、毎回のクラスは学生との活発なやり取りで盛り上がっていたのが印象的です。自分が知っている日本企業のHRへの取り組みと比較すると、米国をはじめとするグローバルトップ企業のHRは10年(もしかしたら15年)以上先を進んでいるなという印象をもちました。日本と他国とで雇用制度や労働観の違いはあれど、最適なHRマネジメントを目指して統計的かつ科学的にアプローチするやり方は学びが多かったです。

Y.K(CO2025)

①科目名・教授

Analysis of Market / Ty Henderson

②授業概要

必修のMarketing ManagementではMarketingを包括的に学び、事例や簡素なデータ演習で理解を深めるのに対して、このAoMではマーケティング活動の手段としてデータ収集・モデル作成結果から洞察を得るための、各種方法の習得に焦点を置いています。ハードなデータ分析ができることが目的ではなく、マネージャーとしてデータ分析を理解し担当するメンバーと議論できるようになることと、自分自身も少しデータを扱えるようになることが授業のゴールです。授業はデータの基礎から始まり、市場から得られる購買履歴のデータを用いた回帰分析、販促活動の効果測定、買う・買わない等の0/1アウトプットの確率予測、新製品がどの程度顧客を惹きつけられるか、などを求める手法を学びました。データ分析手段としてRも利用しますが、授業範囲はExcelでも代用可能です。

③印象的なポイント

McCombsの授業の中でも特によく構成された授業でした。Ty先生はユーモアと優しさを兼ね備え、データ扱いが苦手な学生にも丁寧に対応していました。必修科目のMarketing ManagementとStatisticsへの理解が、このAoMで繋がって更に理解できたと思います。授業の狙いの通りに、データ分析を知らないが、指示できるマネージャーになりたい人には最適です。MBA中でも色んなプロジェクトでデータ収集・分析を伴うことがありますが、この授業を履修していれば良いスタートラインに立てます。一方で、既にゴリゴリできる人には簡単すぎる(不要)授業かもしれません。

Class of 2026のT.Sです。今回は説明会やコーヒーチャットでよく聞かれる質問「どのように授業準備をしているか、授業中はどのように貢献するか」について、在校生それぞれの考えをまとめたいと思います。

T.S(CO2026)

①授業準備

多くの授業では、事前にスライドやケース資料が事前に配信されています。一通り目を通し、想定される質問やディスカッションを考えています。アメリカのケースを取り扱うことが多いため、必要に応じてChatGPT等も活用して背景知識を整理し、A4一枚程度にまとめています(時間があるときは…)。

中にはR(Studio)やWEKAといったツールを利用する授業もありますので、データを先に見てツールに入れておくと授業中にアタフタしなくて良いです。

②貢献方法

上記の通り準備はしっかりとしている方ですので、ここぞという時に切り込むようにしています。

コア(必修)クラスの場合、60人近いクラスメートと授業を受けることになります。教授次第ですが、基本的には内容がミッチリしている関係で座学形式(定期的に質問を受ける形式)が多く、それほど発言する機会は多くないです。一方で、ケース等で日本に企業を取り扱うこともたまにあるので、その際は背景知識も含めて発言できると吉です。また、各教授はOffice Hourを設けてくれているので、そこに参加して質問をするというのも立派な貢献になります。

エレクティブ(選択)クラスについては、一年生は春学期(1月スタート)から2つ取ることになります。教授や授業形式次第になりますが、私が取っている講義は座学系だったのであまり発言する機会がありません。その辺は他の方に譲りたいと思います。

R.S(CO2026)

①授業準備

座学形式の講義に関しては事前にスライドを一通り読み、躓いた部分に関して調べました。バックグランドの有無によって予習にかける時間に濃淡をつけていました(全科目に全力を捧げるといった選択もありだと思いますが、私は課外活動にも注力したかったので適度にバランスをとりました)。

ケースを課す授業に関してはケースを事前に読むのに加えて、ケースの題材が過去の業務や経験したことと相関性が高い場合は、『自分の実体験ではこうだった』といったことを事前に箇条書きで纏めて、タイミングを見計らって発言をしたり、同級生の発言に被せる形で補足するといったことを実践していました(ケースを取り扱う授業は議論がいろんな方向に展開するので、準備をしても結局発言できなかったといったケースも多々あります・・・)。

②貢献方法

T.Sさん記載の通りコアやカスタムコアの科目に関しては、一部科目(グループワークやケースを中心に授業が展開されるMicroeconomics、日本のオペレーションを頻繁に取り扱うOperational Management)を除き、授業中に貢献するという機会は周囲も含めてあまり多くはなかったです。一方、コアやカスタムコアは定期的に課題が出題、中にはStudy Team(5-6人で構成される勉強グループ)単位で課題を提出することを求められる科目もあったため、自分の理解が進んでいる科目に関しては自分がリードして提出物のたたき台を作ることで周囲をサポートする、といった方法で十分に貢献できます。

エレクティブ科目に関しては私も模索中というのが正直なところです。現在とっているエレクティブ科目がグループでプレゼンをする科目ばかりで、特に1月は就活で忙しい同級生が多かったため、講義前に共有される資料に基づいて追加の情報収集をする、音頭をとってプレゼンの構成を考える、プレゼンの練習の際に気づいたことを指摘してクオリティをあげるといったことを実践しています。

K.S(CO2025)

①授業準備

エレクティブになるとケース問題を扱うクラスが増えてきます。大きく分けて(1)事前に読んだケースをもとに即興で議論する形式、(2)ケースに対する議論課題の回答を数枚のドキュメントに書き上げて事前に提出する形式があります。(1)の場合は私もT.Sさんのように自分なりの準備をしますが、教授によっては想定外の方向に議論が進み、自分の知識をもとにその場でロジックを組み立て議論する即興性が求められることもあります。そうしたクラスの場合、細かい質疑の準備も大事ですが、柔軟な議論に備えて大枠での方向性や自分のスタンスだけを決めて臨むこともありました。

一方で、事前提出型の場合、宿題と同様にチームでの作業分担が鍵を握ります。各自のワークロードやスキルセットなどのチーム構成に依存するため唯一解はありません。そのため、課題の進め方をできるだけ早く決めること、締め切りに向けて段取りをすることが成功の秘訣です。また、チーム課題を課すクラスの多くでは期末に相互レビューがあるため、ここでの頑張りがクラス貢献だけでなく評価にもつながります。

②貢献方法

上記二名のように質問等で自身のバックグラウンドをもとにした意見を共有したり、Study Teamのメンバをフォローすることも重要なことですが、もっと広い意味でクラスに貢献することも可能です。それは例えば、わからないことを共有することです。MBAは勉強をする場であり、教授・講師陣はとても優秀なので、わからないことはどんどん聞くべきです。しかし言うは易く行うは難し。「こんな基礎的な内容をわからないのは自分だけではないか」「言語の問題で理解できていないだけではないか」、もっと言えば「こんなことを聞いて恥ずかしくないか」という不安は、社会人経験を経て入学したからこそ拭いがたいものだと感じました。でも、実際に他の同級生が質問するのを聞いていて「なんだそんなこともわからないのか」と感じることはありません。むしろ自分もモヤモヤしていたことを聞いてくれてありがたいと思うことが数えきれないほどあります。なので、自分がわからないこと棚上げせずに質問することは立派な授業貢献になりますし、こうした姿勢は背伸びせず自分らしくあることを重視するMBA受験、インタビューにもつながるものと考えます。

H.Y(CO2025)

①授業準備

コア科目(必修)については既に1年生の2人(T.S, R.S)がよくカバーしてくれているので、カスタムコア科目(選択必修)とエレクティブ科目(選択)を中心に整理したいと思います。

K.Sも記載の通り、2年生になってエレクティブがメインになるとケースを読み込んで授業に臨むことが多くなります。授業中はケースの内容だけでなく、その内容を踏まえて更に踏み込んだテーマをディスカッションすることになるため、学びを深めるためにもしっかりとした準備が必要となります。わからない専門用語や技術を調べておくのは大前提として、事前にGuide questionsが出されている場合はChatGPTも使って壁打ちをして、自分なりの考えをざっくりまとめます。”ざっくり”としておくのは、授業はライブ的な要素も多く、学生のコメントによって予想外の展開を見せることがあるためです。そのときに瞬発力が出せるようガチガチに詰め込まず余裕をもたせるようにしてます。

②貢献方法

貢献については授業中とグループワークに分けて整理したいと思います。

授業中

私の場合、毎回の授業で平均2-3回は発言しています。むやみやたらに発言するわけではなく、準備の成果も踏まえた上で主に以下の3つの観点で貢献することを意識しています。

1) コール&レスポンスでクラスの雰囲気を暖める

前回の授業の理解度やケースの要旨を確認する目的で、授業の冒頭に教授からコールドコールもしくは挙手を促され発言する場合がこれに当たります。ちゃんと話を聞いて予習をしていれば答えられる簡単な内容なので、その後に続くディスカッションに向けたウォームアップも兼ねて発言します。授業は教授と生徒が一体となって作り上げていくものだと理解しているので、こういった貢献も重要だと思っています。

2) International Student/日本人の観点から意見を共有する

アメリカのビジネススクールなので、アメリカ中心の話題も多いのですが、グローバルに関連するディスカッションのときは意図的にInternational Studentや日本人の観点から発言をする(あるいは求められる)ことがあります。気候変動や政治、経済、金融、地政学リスク、教育、資源・エネルギー等の各国共通の話題を始め、原発政策や少子高齢化社会など日本が世界に先行して直面している話題まで、これまでの授業で様々なディスカッションをしてきました。このような類のディスカッションは答えのない難しい議論になることがほとんどですが、それでも自分たちの貢献がクラス全体の学びを深めると思い、気合を入れて立ち向かいます。

3) Professional Experienceの観点から意見を共有する

日本人は他の学生よりも比較的長い就業経験を得てMBAに来ることが多いので、これまでのキャリアで培った専門性や経験が活きる場面があります。私の場合は米国だけでなく、アフリカ、中東、欧州、豪州、東南アジアで10年以上に渡って新規事業開発に携わった経験をディスカッションの中で還元することを意識しました。授業によっては教授が扱うケースよりも最新の実例を話すことができたので、同級生からは重宝してもらいました。教授もそれで顔をつぶされたという反応をするわけではなく、こちらも自分の実績をひけらかしたいわけではないので、求められてそうだなという局面を見極めながら、必要な知識を共有すること心がけています。

グループワーク

エレクティブになると中間試験や期末試験が筆記のテストではなく、グループでのレポート提出やクラス内でのプレゼンテーションになる場合がほとんどです。MBA前に各国のパートナー企業と仕事をしていたときにも感じていたことですが、特に米国の働き方は専門領域に応じた分業制の価値観が根底にあり、その慣習はMBA生にも顕著だと感じます。なので、全体の方向性を決める議論をリードしたり、プロジェクトマネジメント的な機能を果たすだけでも大きな貢献となります。同級生は就活等で忙しいこともあり、自分の役割に集中して効率的に乗り切りたいと思っている人間も多くいるので、その中でチームメンバーが取りこぼしているタスクを拾いつつ、定められた期限に向けて一定以上のクオリティで成果を出せるようチームを推進させていく役割は重要だと思います。もちろん、自分の所掌範囲もしっかりこなした上での話なので必然的に負荷は高くなってしまうのですが、だからこそ貢献度は高くなります。

Y.K(CO2025)

①授業準備

準備の準備は早めに
学部生の頃のような無理は効かないと自覚して、何事も早めに見通しを立てるようにしています。学期始めには、シラバスを見て(学期終わりまでの各授業の準備物や課題・期限をシラバスに載せてくれる先生が多い)、大きな課題の期限と、自分の他の予定と見比べてしんどそうな時期をつかんでおくようにしています。特に1年生春学期からはフェローシップ(企業との実習)、クラブ活動運営などの授業外活動もありましたので、週単位で自分の課題を早めに済ませたり、企業ともピークをずらすよう早めに話をしました。

他に地味な準備としては、教材の準備を済ませること。教科書、ビジネスケース、記事、動画などの授業ごとに指定される教材があります。教科書とビジネスケースは学期の初めにシラバスで指定されて購入を指示されます。早めに購入して、単純作業しかできないコンディションの時に(やる気が湧かない、眠い、隙間時間)、ダウンロードやファイル整理、自分の学習スタイルに合わせたファイルフォーマットに変換する、などを済ませます。

授業への準備は英語にこだわない
文献を読むのは母国語の方が数倍早い上に、最近はAI翻訳も優秀であるので、最初は和文で読むことが多いです。ChatGPTに文献ファイルを入れて頭から和訳してもらっています。2回目は固有名詞や専門用語に気をつけて英語で読みます。読みながら手書きでメモを入れたいので、OneNoteにpdfファイルを貼って読んでいます。自分なりの整理や考えも入れていきます。

2回目に読みながら、この時に授業で起きることや教授の狙いを考えるようにしています。ビジネスケースを例に取れば、多くは経営者が何らかの難しい経営判断を迫られている場面が描かれています。舞台の背後にある情報(国、業界、経営者の会社、他社、技術、等々、そしてこれらの歴史と現在)が与えられています。全部頭に入れるなんてできないので、その選択科目のテーマ、その日のテーマ、教授の関心を考えて、ふんわり理解で良いところ、しっかり理解するべきところを分けて後者は調べておきます。そして「自分が経営者ならどうするか」を授業で問われますので、判断の選択肢につながる情報整理や論理を整理して、自分のポジションを1つは決めておきます。発言することを想像して英語の表現が思いつかなければそれも簡単にメモします。

自分の個性と紐づけて
日本や自分の経験(化学、製造、海外プロジェクト)に関わるところや、関心があって調べたことは特に優先して発言できるように整理をしています。例えば、グローバルビジネスの授業でブラジルを扱う授業の際には、ブラジル-日本間の歴史を調べました。実際に日本から多くの移民があった歴史に話題が及んだので発言することができました。授業の内容が、自分の国や産業にどう関わりがあるか考えるのは、授業への貢献だけではなく、卒業後にも活きるので実践的で良いと思っています。

②貢献方法
授業中
教授やクラスメートの話を聴けるように、内職はせずにできるだけ顔を上げて話を聴くようにしています。そして授業への貢献である発言は、今でも自分の理想に届かないところですが、思うところを書きます。

(1)授業準備度合いを確認したい先生からの質問に回答する
ビジネスケースの要約を求めたり、記載された事実を問われたりします。答えられて当たり前。たいてい誰かが答えるので、あまり出しゃばらなくてもいいと思っていますが、コールドコールされたり誰も発言しないようならGO。就活が忙しい時期にはクラスメートの多くが予習に手が回らなくなりまして、その時に頑張っていました。

(2)先生の講義をサポートする質問をする
聞き手の立場で講義を進められる先生ばかりではありません。「わからない」と誰かが発言することで、先生は説明を足したり、例を付け加えたりして補強することができます。最初は自分だけわからないのかと思っていましたが、実は自分が分からない時は、どうやら他のクラスメートも分からないようです。逆も然り、授業が分からずもやもやしているところで、他のクラスメートの質問に助けられたことは数知れません。「前のスライドを最初からもう一度説明してくれませんか?」などとぶっこんでいく様は見ていて最初はハラハラしましたが、多くの先生は感謝してくれていました。素早く的を得た質問をするというのは自分は特に苦手で、質問を考えている間に機を逃していますが、向上したいところです。いい質問を素早くするというのは仕事でも価値があると思います。身に着けたいです。

(3)事前資料や講義内容を元に「あなたが決めるならどうする」に回答する
決心する立場になった時にこの質問に答えられること、がどの授業でも共通の狙いだと思います。先生は自分なりの意見や答えを持ちつつも、学生からの意見と理由を引き出したいと思っています。授業で一番で楽しいところで、論理付けが良いものや、考えが深いものは価値が大きいと思います。量より質を重視して、ここで貢献したい思いながら授業の準備もしていますし、授業中も集中しています。

最後に、睡眠は大事です。寝る時間を削ってケースを熟読するより、しっかり寝ましょう!

CO2025のHYです。京都編、広島編と続いてきたJapan Trekのリレーブログも最終回となりました。こちらでは東京編を紹介します。広島から東京へ移動し、鳥貴族での爆食いから一夜明けて東京観光スタートです。

東京1日目

皇居・二重橋

朝のバス集合に慣れてきたのか、我々幹事チームが本来の出発時間より早い時間を集合時間に設定していることがバレてきたのか、少しずつマイペースな集合になってきました。それでもほぼ定刻にホテルを出発。最初の目的地は皇居です。皇居周辺に来ることは数多くあっても、ちゃんと観光したことはなかったので、同級生たちと共に新鮮な気持ちで散策をしました。東京でも天気は快晴で、気持ち良い朝の散歩となりました。とはいえ、それ以上のコンテンツもなく、予定を早めて本日のメインである浅草エリアへ移動です。

浅草エリア

ここでは主に3カ所を回っています。オフシーズンとはいえ、そこは東京観光の顔。とても賑っていました。

浅草寺

ここで一旦解散し、自由行動へ。夫婦やカップル、仲良しグループにそれぞれ分かれて浅草を堪能することになります。私も同じCohortの友人たちと共に参拝やおみくじをしつつ、仲見世通りを歩きました。

合羽橋

事前に数名から「合羽橋で包丁を買いたい」とリクエストがあったので、参加者を募って即席オプショナルツアーを開催しました。思ったより人気があったようで、結局20名近いグループとなりました。着くまでは幹事たちが先導(といってもGoogle Mapを見て10分くらい歩いただけですが)し、到着してからは各自が思い思いの買い物を楽しんでいました。私も合羽橋は初めてだったのですが、包丁に限らず食器や茶器等の陶器やキッチンツールも充実していて、見ているだけで楽しかったです。

浅草寺へ戻る途中で定食屋に立ち寄りランチ。日本人がいないとなかなか入りにくい店だったので、友人たちもローカルな体験ができたと喜んでいました。久しぶりのカツ丼定食は心に沁みました。

東京スカイツリー

浅草寺を後にし、スカイツリーへ。展望デッキからは富士山も見えていい眺めでした。街を一望する経験はベタすぎて微妙かな?とも心配していたのですが、お土産コーナーも充実していて思ったより楽しんでくれました。展望デッキへ昇るエレベーターの速さとスピードの割に静かで揺れない静穏性に同級生たちが感激していたのが印象的でした。弊社のエレベーターが採用されていたこともあり、日本のものづくり技術が誇らしく思えた瞬間です。

原宿・表参道エリア

バスツアーの締めくくりは原宿・表参道です。クリスマスシーズンを控えていたこともあり、竹下通りと表参道の人の多さに同級生たちは驚いていましたが、ショッピングをしつつ都会の雰囲気を堪能している様子でした。バスへ戻る頃がちょうどイルミネーション点灯の時間で、煌々と輝く夜の青山を眺めながらホテルへと帰っていきます。

この日の夕飯は少し豪華にしゃぶしゃぶへ。日本食のおいしさに毎晩感動していました。

東京2日目

この日は夜のフェアウェルパーティーまで自由行動です。同級生たちがどんなことをしていたのか、ヒアリング結果を簡単に紹介します。

といった感じでそれぞれ東京での時間を満喫していたようです。

そんな中で私は少しだけ真面目な活動を…。McCombsにはMcCombs Ambassador Committee(通称MAC) と呼ばれる学校のアドミッション全般に携わる学生の組織があります。コーヒーチャットやキャンパスツアーのアテンド、学校説明会の対応、入学審査の支援、合格後のサポートなど主に受験生にフォーカスした活動を行っています。私もMACの日本代表アンバサダーとして各種活動に参加しています(詳細はまた別の機会に)。この日の午前中にMAC Tokyo Coffee Chatと題して、Japan Trekに参加しているMACの同級生たちと共にアドミッションイベントを開催しました。トレックで訪れている最中にあっても、何かしらMcCombsコミュニティに貢献しようとする姿勢にとても感動しましたし、2人がいかにこの学校と同級生のことが好きなのかが伝わって心が温かくなりました。

無事にイベントを終え、観光中の友人たちと合流。ランチは回転寿司へ。魚は何度食べても飽きないですね。その後も渋谷を中心に一緒に観光を楽しみました。

屋形船

京都から始まったこの旅もいよいよフィナーレを迎えます。最後は屋形船でのフェアウェルパーティーです。押上ルートとお台場ルートがあり、我々はお台場ルートを選びました。(この決断が後に嬉しいサプライズへと繋がります)

私も初めて屋形船に乗ったのですが、天井は低いものの思ったより揺れを感じることなく、掘りごたつの席で快適に食事とお酒を楽しむことができました。船内にはカラオケの設備もありましたが、ここではみんなとの会話を楽しむことが優先。カラオケの誘惑には負けませんでした。

船は順調に航行し、レインボーブリッジへ到着。ここでしばらく停留です。寒風吹き荒れる夜でしたが、デッキに上がって七色に光るレインボーブリッジや対岸のフジテレビ、アクアシティをみんなで眺めます。同級生たちにはアクアシティにある偽の自由の女神像がウケていました。

寒空の下、夜景を楽しんでいると突然花火が!この日は偶然にもお台場で花火が上がる夜だったらしく、レインボーブリッジを横目に夜空に美しく光る花火を堪能することができました。予定外の花火は短い時間ながらもとても幻想的で、旅の締めくくりにふさわしい粋な演出となりました。

室内に戻ると更ならサプライズが!同級生たちがJapan Trek開催のお礼ということで幹事3人へ手紙の寄せ書きとカウボーイブーツをプレゼントしてくれました。まさかこんな形で感謝の気持ちを示してもらえるとは思っておらず、とても嬉しいサプライズでした。

楽しい時間はあっという間に過ぎ、船着場へ帰ってきました。下船前に最後の集合写真を撮り、バスに乗り込んでホテルへ戻ります。翌朝のチェックアウトからは各自のスケジュールとなるため、ここでJapan Trekは正式に終了です。バスを降りてホテルへ向かうまでの間、同級生や一緒に参加したパートナーたちと何度も握手とハグをして別れを惜しみました。名残惜しそうにそれぞれホテルへと歩き出します。

二次会→カラオケナイト

屋形船で大量に日本酒を飲み、テンションがおかしくなっている同級生たちがおとなしくホテルへ戻るわけもなく、当然二次会が始まります。飲み足りないチームは居酒屋へ、広島の夜が忘れられないチームはカラオケへ向かいます。最終的には飲み会チームも全員カラオケに集合し、カラオケ大会が始まりました。大量のアルコールが何度となく一瞬で消え、知らない洋楽が延々と鳴り響きます。最後には曲の予約を入れ過ぎたためにデンモクが受付拒否(初めて見る画面でした)する事態になりました。カオスという表現がまさにぴったりで、解散させるのも一苦労な忘れられない時間となりました。改めてカラオケの偉大さを確認した旅でした。

この後、私はまだ元気があり余っていた同級生の1人を連れて〆のラーメンを食べにいきました。豚骨ラーメンを食べながら彼女の恋バナを聞いたこともいい思い出です。MBA生は就活にも勉強にも恋愛にも遊びにもエネルギーを注ぎます。

東京3日目~旅立ちの朝~

数日後にクリスマスを控えていることもあり、この日に日本を発つ同級生も多かったです。朝食会場やホテルのロビーで別れを惜しみつつ、最後に友人たちを明治神宮へ連れていきました。早朝の冷たい澄んだ空気を感じながらの参拝。これで全行程終了です。

振り返って

このブログを書いている今は、ちょうど今学期の最初の週が終わった週末です。つまり2年生にとっては最後の学期であり、半年後には卒業となります。Japan Trekから約1ヶ月が経とうとしていますが、怒涛の日々だったせいか幻のような気もしています。今週から久しぶりに学校で同級生たちと再会しているわけですが、特にJapan Trekに参加していたメンバーとは冬休み前よりも格段に心の距離が縮まり、関係が深くなったことを実感します。Japan Trekにはこれまでにほとんど話したことがない、あるいは全く面識のない同級生もいたので、急に友達が増えた感覚です。最終学期にして、友人関係が更に広がったことはとても嬉しい副産物です。また、参加した同級生たちもJapan Trekに満足してくれていた様子で、学校中にJapan Trekの評判が広まっていました。改めて「やってよかった」と思える企画でした。

最後に

今回のJapan Trekは2年生の日本人3名が幹事となって企画から当日の運営までを実施しましたが、我々だけの力では大きな事故やトラブル無しで成功裏に終えることはできなかったと思います。

特に日本側の手配を担当いただき、当日まで伴走いただいた旅行代理店のみなさまには感謝申し上げます。本当にありがとうございました。

1年生の2人にも情報とアイデアをたくさんもらいました。ありがとう!McCombsの名物行事として今後も愛されるイベントになるよう、来年も頼みます。

そして私が最も感謝しているのは他の日本人同級生の2人です。お互いに抜け漏れや足りないところを補い合って、企画から当日の催行まで連携よく進めることができました。我ながら良いチームワークだったと思います。一生忘れられない思い出になりました。ありがとうございました。I can’t thank you enough!!

3本に渡ってのブログとなりましたが、いかがだったでしょうか?少しでもJapan Trekの様子が伝わっていれば幸いです。最後までお読みいただきありがとうございました。

Class of 2025のYKです。Japan Trek広島編をご紹介します。

広島1日目

新幹線移動(京都→広島)

3日目の朝は京都から広島への移動からスタートしました。ある意味、トレックの最大の難所である団体での新幹線移動。時間にかっちり集まるのに慣れていないクラスメート達、そして我々も団体での電車移動は修学旅行ぶり。不安たっぷりでしたが蓋を開けてみると、完璧な規律でホテルロビーに集合し、京都駅ホームへの行軍を無事に完了しました。

(やればできるんか・・・)

そう感心していると、クラスメイトの一人が大量のアサヒスーパードライを手にしているのが気になりました。彼曰くシェアするため、とのことでした。「Dryという表記や味は新鮮、気に入った」とのこと。彼は旅行中にたくさんお酒を消費してくれました。

広島到着~広島平和記念資料館~生存者からの講話

広島駅に11時前に到着し、ガイドさんと合流し、バスで平和記念公園に向かいました。最初に資料館を見学し、昼食タイム兼ねて自由時間を取り、その後に原爆経験者の講話を聴きました。

広島出身者として、この資料館には多くの人が訪れて欲しいと思う一方で、米国からの友人を連れてくることに不安がありました。私は生まれ育つ中で何度も来館する機会があり、展示物が決して楽しめる内容ではないことを知っています。ましてや、クラスメート達は旅程を見た上で参加してくれたとは言え、ここを訪れることを積極的に希望した訳ではありません。

結果として、この訪問や講話が含まれていて良かったと、多くのクラスメートが感想を伝えてくれました。私個人も、原爆の生存者の講話を聴いたときのクラスメートの反応から実感しました。講話では既に90歳になる方が英語で被爆とその後の体験を共有してくれたのですが、クラスメートたちは真剣に話を聴き、質問をし、何人もが居残って話者に直接感謝の意を伝えてくれました。敬意にあふれた行動を目の当りにして私は感動しきりでした。また、講話をするために英語を学んだ原爆体験者の姿に、何歳になっても目的を持って努力できることを学びました。

広島名物 お好み焼き

原爆資料館見学と講話の間という、盛り上がりにくい状況でしたが、昼食はフリータイムでした。「久々の地元、ここは妥協せずにベストなお好み焼きを食べたい」。そんな決意のもと、流れで一緒になったクラスメートを引き連れて「お好み村」へ。運よく名店の一つ、八昌に全員で入れました!

「最近は海外のお客さんが多いんよー」という大将とお母さんが手際よくお好み焼きを作るプロセスに全員で見入っていました。大将曰く、英語しゃべれんでも何とかなっとるそうです。味も素晴らしく、Best Meal in Japan Trekと言ってくれた同行者もいました。お好み焼きが米国で流行る日が来るかもしれません。

平和記念公園散策から宿へ

講話のあとに、原爆ドームなどの史跡や記念碑をめぐり、今晩の宿へバス移動しました。温泉や宴会といった日本の文化を体験してもらいたくて旅館にしました。広島の老舗、安芸グランドホテルへ。

到着後は宴会まで自由時間、そしてお風呂タイム。公衆浴場は抵抗ある人が多いのかと思いきや、みんな普通に楽しんでいました。足を伸ばせる大浴場で魂の洗濯。なお、しこたま騒いだ後の翌朝も大浴場は賑わっていました。

大宴会

全員浴衣に着替えて宴会場に集合。畳に着座する和式宴会をスタートしました。重めの体験をした一日でしたが、ここからはお楽しみ。乾杯(Kampai)の後に鏡割り。

ほとばしる広島名酒の千福。力加減が分からず、ちょっともったいないことをしました。

飲み切れるか?との不安から、控えめに一斗樽(18L)にしたのですが、酒豪達によりあっさり空になりました。

Kampaiという言葉が完全に定着しました。そしてカラオケへ。

トレックで最大の盛り上がりでした。クラスメートのみならず、パートナーさんらもガンガン壇上へ。時間を延長しつつ、日付が変わる頃にお開きにしました。

2日目  宮島観光

宮島口からフェリーで島に渡り、鹿の登場に盛り上がりつつ、厳島神社まで徒歩で移動。澄んだ青空と大鳥居を背景にいい写真が取れました。このトレック中は晴天が続き、幸運だったと思います。

厳島神社に参拝し、自由行動へ。

大聖院

宮島に数え切れぬほど来ながら、私も存在を知らなかったお寺。ガイドさんのおススメでもあり、多くの同級生と訪れました。

旅行中にクラスメートから様々な質問を受けて、答えられないことがしばしばありました。例えば、大聖寺には四国八十八か所の仏像が並ぶ部屋がありましたが、「なんでいっぱい仏像があるの?」と聞かれ、即答できませんでした。神道と仏教の違いを聞かれたり、なぜ一緒にあるのかと聞かれたり。

「本当は八十八か所のお寺を巡ってお願いするところを、さくっと回れるように、仏界ネットワークにつなげてある。この仏像さん達は各お寺からの端末なんや」などと調べながら説明しておきました。これが正しいかはさておき、日本の文化や歴史を説明できること、そして特に友人の国との歴史も知ることは大事だと感じました。

カップルで参加しているクラスメートに「愛が深まるようお祈りがしたい」と聞かれたので、お坊さんに尋ねて、縁結びで有名なお寺の番号をお伝えました。二十四番札所だそうです。二人の素晴らしい将来を願っています。

宮島表参道商店街

この商店街は数年おきに訪れていますが、来るたびに洗練されています。伝統的な雰囲気を残しつつ新しくなっているとでも言いますか。キャッシュレス決済がいきわたり、海外のお客さんにもしっかり対応していました。牡蠣料理、アナゴ飯、もみじ饅頭、各種お土産。お店で食事したり、買い食いしつつ、お土産を物色したり、めいめい楽しんでいました。

東京へ

宮島から本土に戻り、バスで広島駅へ。ガイドさんとも駅でお別れ。米国留学中のお子さんを持つガイドさんのお話は大好評でした。パーソナルストーリーを織り交ぜることは聴衆を惹きつける秘訣。本トレックで最も愛されたガイドさんでした。

東京への移動は再び新幹線。お疲れ気味だったのか、4時間の移動は寝て過ごす人が多かったです。駅到着は18時過ぎ、その後に徒歩10分の宿へ。思い起こせば、都会の夜道の徒歩行軍で脱落者が出なかったのは幸運でした。

夕食は食べログなどの情報源を事前に共有して、全体としては自由に行動してもらいました。日本人たちは鳥貴族へ。夕食先に迷子になったクラスメートも同行できるよう10名で予約していました。ちょうど良い人数になり、オプショナル焼き鳥ツアーとなりました。米国内で馴染みが無い部位を試してもらう中で、レバーは苦手との意見多く、人気はハツ。総じてコスパの良さを感じつつ、楽しんでもらえたと思います。

トレックを終えて

自分の故郷に留学先の友人を大勢連れてくるなんて想像もしていませんでした。故郷に錦を飾ると言うと大げさですが、同級生に広島を訪問して良かったと言ってもらえて大変嬉しかったですし、なんだか誇らしかったです。しかし、この旅行の成功は、日本が歴史的に築いてきた文化や歴史的な資産、海外からのお客さんが楽しめる高品質なサービスを提供している日本各所の産業の力に依るものです。また、他の日本人同級生2名がいなければ実現しなかったことで、感謝してもしきれません。ありがとうございました!

旅行ブログはまだ続きます。次は東京観光編です!

新年あけましておめでとうございます。MBA最終セメスターが始まった実感が沸かないCO25のKSです。今日は冬休みに開催したMcCombs Japan Trek 2024についてご紹介します。

Japan Trekとは何か

簡単に言うと、MBAクラスメイトと行く日本旅行で、日本人在校生が毎年複数名入学するMBAスクールではおなじみの行事です。その中身は、企業訪問などのビジネス的側面と観光をミックスした旅行と、観光のみを目的とした懇親旅行に大別され、McCombsでは後者のJapan Trekを2年生で企画、運営しました。昨年は日本人在校生が学年に1人しかいなかったため実施はかなわず、McCombsでは2年ぶりの開催となりました。

McCombs Japan Trek 2024 概要

今回開催したJapan Trekでは冬休みの第1週を使って京都、広島、東京の3都市をめぐりました。2024年の春ごろから日系旅行会社と企画を始め、旅程計画、クラス内での参加者募集などを行い、最終的に日本人幹事3人を含めた総勢50名での大規模旅行となりました。Trekにはこれまで仲良くしてきた同級生だけでなく、一度も話したことのなかった人も多く参加してくれたので、最終学期を前に交流の輪を広げるいい機会でもありました。

1週間のツアーは振り返るとあっという間でしたが中身は濃く、とても1本のブログ記事では収まらないので、今回参加した日本人幹事3名によるリレー記事として掲載します。この記事では最初の目的地である京都での珍道中を報告しますので、少しでも雰囲気が伝われば幸いです。

京都1日目

寺社仏閣巡り

京都の滞在先ホテルに現地集合した一行は、初日に有名どころの観光地を貸し切りバスでめぐりました。50人ともなると幹事は補助席に座るほど大型バスはすし詰めです。英語話者の添乗員さんとともに最初に向かったのは、奈良・京都修学旅行の代名詞、清水寺。私自身も中学の修学旅行以来、約20年ぶりに訪れました。

駐車場にバスを止め、清水の舞台を目指して清水坂を上っていきます。12月の京都はオフピークらしく、参道はあまり混んでいませんでした。しかし、外国人50人の団体は視覚的にインパクトがあるようで他の観光客の目を引き、パシャパシャ写真を撮られるなど観光資源の一部と化すことに。添乗員さんからのオーディオガイドを聞きながら寺社内をめぐりましたが、同級生からは多くの質問を受けました。例えば、

「Kはここに来たことがあるのか」
「中学生のころに授業の一環で来たことがあるよ、アメリカでそういう行事はないの?」
「私はワシントンDCに行ったけど、すべての学校じゃないね」

だったり

「(修学旅行生を見ながら)日本では制服を着るのが普通なのか」
「そうだね、ほとんどの中学校、高校で制服があるよ」
「学生服はかわいくてCoolだね」

といった形で、私たちにとって当たり前の光景のすべてが彼らにとって新鮮なようで、彼らの目を通して日本のユニークさ、良さを改めて認識するいい機会でもありました。

また、当日はお日柄もよく、金閣寺では逆さ金閣をパシャリ。

そして最後の目的地嵐山の竹林では、その静謐さに圧倒されたのか、いつもはおしゃべりな同級生も心なしか小声で会話していました。

バスツアーでの一番の懸念は時間管理でしたが、みんな日本の文化を尊重してくれたようで、ほとんど遅れもなく旅程は進み、これには添乗員さんも驚いていました。

キックオフパーティ@鮒鶴

初日の締めくくりは鴨川沿いのイベント会場でのキックオフパーティです。食事は和洋折衷の着席パーティでしたが、食事も雰囲気もとてもよく、リラックスして日本での再会を祝福することができました。大盛り上がりの中、初日の夜は更けていきます。

京都2日目

2日目の午前はツアー通じての目玉の一つである着物体験です。朝早くホテルを出発して着付けスタジオに向かい、好きな柄の着物を選んで着替えました。始まるまでは想像がつかなかったですが、みんな背が高いためか、予想以上に着映えしていました。その後は伏見稲荷に向かい、撮った集合写真がこちらです。どうですか?様になっているでしょう?バス駐車場から伏見稲荷までは15分ほど歩くのですが、ここでも50人の着物集団は観光資源と化していました。(2回目)

伏見稲荷でお昼まで楽しんだ後はホテルに戻り自由時間となりました。茶道体験をしたり、錦市場でショッピングを楽しんだりと、各々が京都を満喫して2日目を終えました。

最初の2日間は幹事として不安と興奮の入り混じる経験となりました。しかし、懸念していた集団行動も問題なく進み、何人かの同級生が体調不良で離脱するというアクシデントもありましたが、ほとんどの不安は杞憂に終わりました。これは同級生のみんなが初めて訪れる日本という国を、文化を尊重し、最大限楽しもうとしてくれたおかげだと思っています。Japan Trek企画は長きにわたり調整事も多く大変なこともありましたが、開催して本当に良かったです。願わくばこの行事が今後McCombsの目玉行事となり、長く続くことを切に願います。

旅行が終わったかのような書きぶりですが、このあとも新幹線で広島に移動して旅は続きます。次回の記事は広島出身のYKさんによる広島探訪記です。乞うご期待ください。

CO2025のHYです。McCombsの名物プログラムの1つであるFellowsの活動をテーマに書いてみたいと思います。前回のCleanTechに続き、今回は私が参加しているCenter for Leadership and Ethics Fellowsについて体験を共有します。

Fellowsとは?

McCombsにはHands-on Experienceの一環として、カリキュラムと課外活動の中間あたるFellows Programs・Investment Fundsという選抜プログラムが存在します。1年生の最初のFall Semester中に選考があり、翌Spring Semesterより本格的に活動がスタートします。内容は各プログラムにより様々ですが、各選択領域に関連した協賛企業でのインターンシップやコンサルプロジェクトを実施しているところが多いです。詳細はこちらを参照ください。https://www.mccombs.utexas.edu/graduate/mba/full-time-mba/academics/fellows-groups-and-funds/

また、同じく2年生のYKがCleanTech FellowsについてBlogの中で触れているので、こちらもぜひご覧ください。https://mccombs-japan.com/mccombs%e3%81%a8clean-tech/ 

Center for Leadership and Ethics Fellowsとは?

Center for Leadership and Ethics (以下CLE) はUT学生のリーダーシップ教育・開発を目的とした学内組織です。MBAを中心にビジネス系の各学部に跨る横断的な機能を備えているのが特徴です。研究と論文執筆に時間を割くリサーチャー色の強い教授もいれば、MBA生や学部生向けのカリキュラムに携わるレクチャー色の強い教授もいます。教授の他にCLEの運営に携わる大学職員もいます。他にもUT学生向け倫理教育コンテンツ(e-learning)を開発したり、プロスポーツチームと連携してUTアスリートたちの動作解析をするラボを運営する等、多種多様な活動が展開されていて私も把握しきれていないのが実情です。
そんなCLEが母体となったFellowsプログラムとなっていますので、他のFellowsのように就活に直接結びつくようなスポンサー企業とのコンサルプロジェクトはありません。リーダーシップという抽象的な概念を理論と実践を通じて自己理解と共に学びを深めていくプログラム設計となっています。

活動内容について

CLE Fellowsの主な活動は以下の3つで構成されます。

1) Workshop (1年目のSpring Semesterよりスタート)

2) Peer Leadership Coach (2年目のFall Semesterよりスタート)

3) Guest Speaker (不定期に実施)

CLE Fellowsを通じて得たもの

MBAの目的の1つとして、リーダーシップの学びを理論と実践の両面で深めたいという思いをもっていたので迷うことなく応募しましたが、一方でプログラムが始まる前は満足いくような学びが得られるのかどうか懐疑的だったのも事実です。というのも、MBA前に10年ほど様々な国や地域で海外事業開発のキャリアがあり、プロジェクトの中で言語や国籍、宗教、文化が異なる多様なチームをリードする経験を数多く積んでしまっていました。その状態から何か新しく得るものがあるのか?と思っていたのですが、結論としては私の心配は杞憂に終わり、ちゃんと得るものがありました。以下、その一端を共有いたします。

Self-Awarenessの向上

Workshopの中で何度かSelf-Assessmentを実施しました。Strength Finder等過去に一度はやったことがあるであろう有名なものからそうでないものまで、いくつかのテストを通じて自分を客観的に捉える機会がありました。加えて、議論の中で個人の価値観に触れるような難しい議題が組み合わさることで、自分の気質や考え方のクセを改めて認識することができました。CLE Fellowsの同級生はリーダーシップ領域に関心があるだけでなく、PLCとしてMcCombsコミュニティに貢献しようという気概のある成熟したマインドセットをもつ者も一定数います。Workshopでは各自の成功体験も失敗体験も積極的にシェアしてお互いに学びを共有し合う雰囲気が醸成され、毎回楽しかったです。そういった議論の場が自分との対話を促進する壁打ちの機会となり、自己内省が促進された側面もあったと思います。ありきたりな表現ですが「今の自分を知る」ことができたことが大きなtake awayです。

Leadership of Leadershipの経験

他のFellowsと同様、2年生になる代替わりのタイミングで次期リーダーシップチームを選ぶプロセスがあります。CLE Fellowsの場合はCo-chairsと呼ばれるリーダーのポジションが2名設けられており、立候補~選考を経て決まります。私も立候補し、幸運なことにCO2025の代のCo-chairsに選ばれました。私が組織運営全体(各活動の方向性確定や次世代に向けたプログラムの改善等)を管轄するCEO的なポジション(実質の代表)を担い、もう1名のCo-chairsがWorkshopやPLCの活動で発生する日々のオペレーションを担うCOO的なポジションとして大学職員と協力しながら進めていきました。授業の課題や就活等で多忙かつ多様な価値観をもったCLE Fellowsの同級生たちを上下関係というパワー無しでまとめていくのは容易ではなかったですが、こういった人間力を鍛える経験は非常に貴重でした。また、学生の立場から学校のプログラム運営に関わることができ、自分の学びだけでなく同級生や1年生の学びが充実するためにはどうしたらよいか?という学校側の視点で物事を考える機会となったことも非常に有意義でした。
余談ですが、日本人がFellowsの代表職に就くのはもしかしたら初めてのこと?らしく、在学中に1つくらい組織運営に携わりたいなーと思っていた私の願いは十分すぎるほどに叶いました。ありがたい限りです。

終わりに

リーダーシップは時代や局面によっても変化する曖昧で抽象的な概念です。MBA生にとって待ったなしの就活で直接的に即効性のあるスキルでもないです。それでも学ぶ価値のある分野だと思ってます。
私が大事にしている考え方に「人は人によって磨かれる」というものがあります。他者から学ぶことに前向きな考えをお持ちの方は、このFellowsが合うかもしれません。
Co-chairsの仕事は卒業直前まで続きます。最後まで同級生からも今月から新たに加入する1年生からも学び続ける所存です。

1年生のT.Sです、今回はMcCombsの一大イベントであるInternational Nightについてご紹介します!

International Nightは、海外からの留学生が所属するIMBASA(International MBA Student Association)が主催するイベントで、各国の文化や産品を紹介するブースを出展したり、校舎内の広場でダンスや歌を披露したりする機会です。当日は海外留学生だけでなく、アメリカ人の学生たちやCohort 5(学生たちの家族)も数多く参加していて、McCombs全体で盛り上がりました!

日本ブースの紹介

2024年バージョンの日本ブースです。今回は、前年好評だった豆運びゲーム(30秒間で割りばしを使って何個豆を運べるか競うもの)や着物体験を継続しつつ、ブースへ来てくれた方にハイチュウ・日本茶・折り鶴の配布を行いました。今年は、以上に加えて、以下のようにブース横へ手裏剣ゲーム(折り紙の手裏剣を3つ投げて設置した穴を通過すると点数が貰えるもの)を設置してみたところ、非常に好評で大盛り上がりでした。

豆運びゲームと手裏剣ゲームでクリア基準を達成した方には、お箸や扇子を配っていましたが、クリア出来るまで何度も挑戦する方もおり、最終的には準備していた景品をほぼ全て配ることができました。ブースの準備は基本的に1年生の二人で行い、当日のブース運営は2年生の方に加え、MBA開始前の英語スクールで同じクラスだった理工学部の方や、日本企業からテキサス大の研究室へ派遣されている方にも協力いただいたおかげで、無事円滑に進めることができました!

各国ブース・ダンスの様子

Texas McCombsの約3割が海外からの留学生で、30か国超にルーツを持つ学生たちが集まっています。International Nightにすべての国々がブースを出しているわけではないですが、各国が自国の文化や産品を所狭しと紹介しています。例えば、台湾ブースでは習字体験や台湾クイズ等を行っています。

中には隣国と協働してブースを出展しているケースもあります。例えば、ドイツとデンマークは協力してブースを出しており、自慢のビールやお菓子等を紹介しています。

中華系のクラブが中国獅子舞を発表していました。私は日本の中華街でしか中国獅子舞を見たことがなかったですが、非常に本格的で見ごたえのあるものでした。

その他、有志がパフォーマンスを披露する機会も準備されており、インドからの留学生たちが気合の入ったダンスを披露していました。こちらも非常にエネルギッシュで参加者の注目を集めています。

まとめ

今年はブースの準備と運営に注力しすぎて、あまり家族とブースを回ることができなかったのが個人的な反省ですが、来年に向けてすでに楽しみなイベントの一つです。今回はInternational Nightを紹介しましたが、本イベントに限らず、各国の文化を知る機会や体験できる機会はMcCombsに限らずテキサス大学全体でも多数実施されています。家族も含めて楽しめるイベントも多く、交友関係を拡げられる良い機会ですので、興味のあるイベントには積極的に参加していくと学生生活がより充実していくと思います。

2年生(Class of 2025)のYKです。受験生からも質問をいただくことがありますので、今回はMcCombs生がアクセスできるClean Tech関連のリソースをご紹介します。また、その中でClean Tech Groupのクラブ活動の運営に携わった経験にも触れたいと思います。

学校を選ぶ時に、その学校のユニークな特徴が、自分のキャリアに役立つかどうかは重要な要素と思います。私にとってはMcCombsがClean Tech関連の授業やクラブを持つことが進学先を選ぶ決め手となりました。そして、入学してテキサス大学としてのリソースの多さや周辺の企業との関係の強さを知り、改めて良い選択であったと感じています。

テキサス大学オースティンのリソース

テキサス州は油田やガス田があり、採掘から発電供給や下流製品へのサプライチェーンがあります。また、風力や太陽光にも恵まれており、再生可能エネルギー発電へのシフトが最も進んでいる州です。その州にあって州立総合大学の本部であるオースティン校はエネルギー業界や関連業界に広く人材や技術を提供しており、従来のOil & Gasや電力会社から再生可能エネルギーのデベロッパーまで様々な企業と繋がりがあります。

(1) Energy Institute https://energy.utexas.edu/

大学内ではSchool of Engineeringや School of Geoscienceが技術面を、School of Lawが法律や政策面、そしてMcCombs (School of Business)が事業として総合的にカバーしています。Energy Instituteはエネルギー関連の学内横断組織で、様々な学習リソースを提供しています。以下に例を紹介します。

UT Energy Symposium: 学内外の様々な専門家が講演します。オンライン・対面のハイブリッドで毎週開催され、録画視聴も可能。

UT Energy Week: 年1度開催され1週間続く大イベントです。学内や産学連携の様々な研究開発テーマに触れられるほか、産業界や学内の専門家たちの討論が多く開催されます。エネルギーに関わる話題の最先端に触れることができます。

TLV Energy Venture Practicum: エネルギー関連のスタートアップ企業の課題に対して、Engineering/Law/Business schoolの学生グループで取り組むプログラムです。

(2) KBH Energy Center https://www.mccombs.utexas.edu/centers-initiatives/kbh-energy-center/

主に企業との共同イベントやプロジェクトを運営している組織です。Annual Symposiumでは、エネルギー関連企業のエグゼクティブや国会・州議院による講演や討論に触れることができます。また、産業や学術界の先輩からメンタリングを受けるプログラムも運営されています。

(3) Webber Energy Group https://webberenergygroup.com/

School of EngineeringのWebber教授が率いるグループで、企業の後援を受けて実用的なテーマに多く取り組んでいます。エネルギーについて基礎から包括的に学べるオンライン学習ツールであるEnergy 101や、それをベースとして最新のトレンドまで広く学べる授業Energy Technology and Policyを提供しています。エネルギーの消費先として食料や水、そして循環型社会への取り組みにも力をいれています。

McCombsのリソース

Energy Technology and Policy:前述した工学部の授業です。様々なエネルギーの基礎や利用と技術の歴史、各エネルギー源やその利用手段の良し悪し、現状と課題、技術や政策の動向を包括的に中立な視点で学ぶことができます。

Energy Development and Policy: McCombs School of BusinessのFinance系の教授であるButler教授やAdel教授が提供する授業で、再生可能エネルギー発電プロジェクトの企画を行います。工学部/法学部の学生とともにグループを組み、McCombs生はグループのgeneral managementとして最終成果物として、(仮想)投資家への提案を行います。Bulter教授はCleanTech GroupやFellow programの顧問教授でもあります。

Sustainable Operations:Supply Chain Managementも教えているGilbert教授が提供する授業です。気候変動や生物多様性の喪失、資源枯渇など、従来のビジネス慣行がもたらしている課題に対して、サプライチェーン上で現状やこれからの行うべきことを学びます。

これらの他に、エネルギー企業でのFinance戦略の授業もあります。また、後述するClean Tech Fellow Programも選択科目の1つです。

McCombsの学生クラブ (1)- CleanTech Group

Clean Techに関わるキャリアに関心ある学生の集まりで、就職活動のための互助組織です。20-30名/学年が在籍しており、うち7名がPresidentやVPとしてグループを運営しています。主だったサービスをご紹介します。

Career: 卒業生とのネットワークイベント(数回/学期)、インターンやフルタイムポジション募集案件の共有(不定期)

Clean Tech Fellow Program: MBA1年目の春学期内に企業の実際の課題に取り組む機会を提供しています。パートナー企業は再生可能エネルギーのデベロッパー、サプライチェーンの脱炭素を目指すリテール企業、低炭素/脱炭素製品やサービスを提供したいスタートアップなど様々です。パートナー企業はクラブ内の担当者がアレンジします。約20のパートナー企業があり、応募学生は選抜プロセス・マッチングプロセスを経て、いずれからの企業と1 on 1で課題に取り組みます。コミットする時間は約10hr/週が目安で、選択科目の1つとして単位参入されます。給与支払いはありません。

私も低環境負荷な道路建設の材料を提供するスタートアップ企業でCTFを行いました。化学産業出身者として新素材を提供することに関心があったことや、小規模な会社でのプロジェクトを経験したいと思ったことが決め手でした。この会社はCEOと製造所に数人の小さな会社であり、プロジェクトの依頼者であるCEOとスコープを定義することが開始しました。会社の持つ製品群と強みを理解し、潜在顧客の中からどの層にアプローチするか、どう関係を作るか、という主にはマーケティング戦略&実行準備に携わりました。柔軟にスピーディに動き回れるところは大変新鮮である一方で、指導を受けたり、業界を理解することは(CEOの多忙さもあり)限られてしまったというのが所感です。

他の大きなパートナー企業でCTFを行ったクラスメートは確立された組織で、かっちりしたスコープとサポート体制の中でプロジェクト経験を積めたようでした。一方で、単に労働力として使われてしまったとの声もありました。どちらも良し悪しありますので、目的意識と、機会への正しい期待をもって臨むことが大事だと思いました。

Education: Clean Tech関連の知識を学ぶBootcampや、学内外の学習リソースの紹介、学外の学生コンペの斡旋やその他のリソースの紹介を提供しています。

Trek: 毎年数回の企業訪問機会を提供しています。オースティン近郊の再生可能エネルギー企業の現場やオフィス訪問や、他都市に数日の遠征を行っています。

Engagement: 飲み会などのグループメンバー間や卒業生との交流の場を提供したり、LinkedinやInstagramの運営もしています。昨年は希望者に卒業生との1on1メンタリングプログラムを開始しました。

これらのサービスはMcCombsの学生が運営しており、統括するPresidentのもとで担当のVPが企画・運営をしています。他のクラブ活動も同様です。私はVP of Educationを担当しました。こちらは余談にて。

◆McCombs内の学生クラブ (2)– Energy Finance Group

エネルギー企業のFinanceポジションや、Financial Service業界でエネルギーに特化した企業への就職を目指す学生の集まりです。卒業生を招いて講演をしたり、関連企業とのネットワーキング機会を提供しています。EFGの学生はIB (Invenstment Bank)を目指す学生達のサブカテゴリーであり、IBの就職活動を協力して乗り越えながら、更にこの業界への関心を共有して協力しあっています。

余談- 学生クラブ運営への参画で得られたもの

CleanTech GroupのEducation担当Vice Presidentを1年勤めました。各クラブのリーダーシップポジションは立候補制であり、部員による選挙で選びます。MBA1年目の11月に選挙があり、新体制は1年目の春学期(1月)から始まり1年間活動します。

(動機) 自分なりに学校への貢献をしたいと思い、どこかのクラブで運営に関わりたいと考えていました。その中でMBA前に化学産業でGHG排出削減プロジェクトを担ったことがあり、Clean Techへの理解と関心があることからEducation担当VPに立候補し当選しました。

(振り返って) クラスメートや卒業生(企業人)を知る機会が増えます。行事は自由参加ですので、クラブメンバー同士の付き合いには濃淡がありますが、運営メンバーであると自然と顔が広くなります。特に他の運営メンバーとは週1で会議をするので、良い友人になれたと思います。

Clean Techを広く勉強する動機付けになりました。クラブメンバーの関心が集まる領域について調べたり学習リソースをまとめて紹介するプロセスは自分のためにもなりました。

一方で、自由に使える時間は随分と減りました。特に2年生秋学期の選択科目5つ(標準的な授業数)はケースベースのクラス内討論やグループプロジェクトが多く、時間をいくらでも使いたくなるものでした。その中で、同じくやることがいくらでもある教育VPを担うことは自分には苦労するものでした。VPとしての後悔は、クラブ内の一般メンバーをもっと行事企画側に巻き込めば色々できたと思い、次代のVPに引継ぎを済ませたところです。

全般としてやって良かったと思います。決心が必要なのは1年生秋学期中盤であり、その先の自分の負荷が見通せない時期でしたので、自発的な活動を増やすことにためらいはありました。ただ、振り返れば他の運営メンバーも同様でした。多様性あるフラットな組織で目的を共有し、理想的な活動の実現は時には難しくとも、担当を越えて協力しあって次善を目指して活動し、グループ運営のバトンを繋いでいくことは、クラブ運営ならではリアルな社会人らしい経験であったと思います。

新年あけましておめでとうございます!1年生のR.S.です。

今回は秋学期(Fall Term:8月~12月)について記載します。早く学校が始まって同級生と切磋琢磨して自分を高めたい!! 初めての海外生活で授業ついていけるのか不安・・・ 実際どんな課外活動をしているの? 皆さん様々な疑問を抱いていると思いますが、Fall Termのイメージを少しでも持ってもらえればと思います!

(i) McCombsのカリキュラム全般

CO2026の1年生のカリキュラムは以下のように構成されています。 

Fall1(8月下旬~10月上旬)は全てCore(必修)科目、10月上旬に実施される期末試験直後すぐFall 2が開始します(12月上旬まで)。Fall 2からはCore科目の他Custom Core(選択必修)を1科目、Spring Term(1月中旬から5月上旬)からはCustom CoreとElective(選択授業)が中心になります。CoreとCustom Coreは週2回・毎講義2時間、Electiveは受講する科目によります。

私はFall 1が始まる前にPre-Term(8月上旬から1週間。Finance・Accounting・Statisticsを事前に学習する任意の集中講義)に参加しました。Fall 1で受講する内容と重複していることから予習に役立つこと、そしてなにより同級生の半数近くが参加したことから、Pre-Term後に開催される1週間のオリエンテーションに先んじて同級生を知り、親睦を深められたと実感しております。

(ii) Fall 1に関して

7月下旬に自分が属するCohort(ハリーポッターの組のようなもので、学生のバックグランド等を考慮して学校がアサインします。全部で4つのCohortあり、私はCohort 1に属しております)とFall 1・2の時間割が学校から共有されます。McCombsの授業は月~木で金曜日は休み、1限目は8時開始です(私は学部時代、1限目の授業を極力回避していた(≒出席できなかった)ので、時間割を見て愕然としたことを今でも覚えています・・・)。Cohort 1は1限が多く、非常に健康的(夜更かしできない)なAustinの夏を過ごしたのを覚えています。

Fall 1は全てCohort毎に受講します。ほとんどの学生が学部で最後に授業を受講してから一定期間経過していること、オリエンテーション後ではあるものの、まだクラスメートに関して分からないことが多いことから、最初の数週間はDomestic生・International生問わず手探り状態でした。私のCohort はStudy Team(Cohort内を更に分割して、5-6人単位で構成される学習グループ)や、Study Teamの垣根を越えて課題をやったりと協調性が高く、すぐにクラスメート達と打ち解けることができました。Cohortのメンバーの情報をきっかけに学内外のイベントに参加をする(同級生とアメフト観戦並びに試合前のTail Gate(大宴会)に何度も参加しました)ケースも多く、学校生活におけるCohortの重要性、またMcCombsはCollaborativeな学校だと受験時に聞いておりましたが、実際そうなんだなと実感しております(冬休みにこの記事を書いておりますが、早くCohortのメンバーに会いたくて仕方ないです。笑)。

・10万人以上を収容するMcCombsのアメフトスタジアム。今期よりUTのアメフトチームは全米1部リーグ昇格を果たし、例年以上にアメフトが盛り上がっております。

コンサル・投資銀行業界を志望する学生はFall 1開始と同時に就職活動が本格始動します(就活に関連したStrategic Career Planningという授業が必修になりますが、社費生は別途独自課題をこなすことで免除されます)。ここでもMcCombsのCollaborativeな側面が発揮されており、この企業はこんな説明会だった、といった情報が学年全体のグループチャットに常時共有されます。就活をしていない私でさえも就活の概要や企業の特徴を知ることができました。

Fall 1で印象に残っている講義はMicroeconomics(ミクロ経済)の授業です。ミクロ経済と聞くと座学・理論ベースの(退屈な)印象を抱いておりましたが、McCombsのミクロ経済はグループワーク・ケースワーク中心で、常にクラスメートと協力しながら受講をしていました。講義毎にケースを読み事前課題を解き、授業のディスカッションが良い意味で脱線する中、その時々に応じてクラスで意見を述べる(所謂コールド・コールもありました)というのはなかなか辛かったものの、想像していたThe MBAといった授業を早期に受講できたこと、何より授業へのParticipationが重視されるMBAの授業にどのように参加すればよいのか、クラス内でどう貢献すればいいのかを考えるいい機会になりました。

(iii) Fall 2に関して

10月上旬に実施される期末試験後、息をつく間もなくFall 2が始まります。なお、Coreは実際に試験を受験することがほとんどで(Electiveになるとグループワークやプロジェクトベースのものが多いです)、Fall 1では特定の答えを求めるThe 筆記試験2つ(Financial Management,およびAccounting Management)、オンライン上で解く試験1つ(Statistics)、持ち帰りのエッセー型の試験1つ(Microeconomics)でした。

Fall 2はCoreの授業2つ、Custom Coreの授業1つの構成です。学校生活に慣れて授業もFall 1ほど多くないことから比較的余裕が生まれました。そこで、私はクラブ活動(アドミッションと連携して入学審査を手伝う団体:McCombs Ambassador Commitee(通称MAC)の活動等)、大学と提携する企業が実際に抱える課題に対してコンサルティングを実施する実践型プロジェクト(McCombs+)、International Night(学生が自国の文化や体験を紹介する一大イベント)、春学期以降に本格稼働する特定の分野に特化したFellowship Programをはじめとした選抜プログラム(私はOperations FellowsとPeer Leadership Coachに参加します)の選抜準備、Halloween Partyをはじめとした各種Social Event等、授業外の活動により注力しました。

・McCombs日本人学生が全員入部しているEast Asia Business Association(通称:EABA)のSocial Event

McCombsの多くの課外活動のSocial Eventは家族(通称:Cohort 5)同伴可能です。

また、11月下旬の1週間はThanksgiving(感謝祭)に伴い学校が休みとなるため、同級生との旅行、Friendsgiving Party(Thanksgivingに因んで、クラスメートやクラブ・選抜プログラムメンバーに感謝を表すイベント。実質パーティーです)に参加したりと、まさに”学生生活”を謳歌しておりました。この人楽しんでばっかりじゃん!と思われがちですが、私はSocial eventは自身の人間形成のための重要な機会の1つだと強く思います。そもそもアメリカ人は会話やEvent好きで、McCombsにも数えきれないほどのSocial Eventがありますが、Social Eventを通じて自らの常識とは全く異なる文化や価値観の学び、それらを通じた自分の強みや課題の再発見、絆の形成を通じて自分が所属する組織にどのように工夫してバリューを提供できるのかを考える貴重な社交場です。

・Cohortメンバーの自宅で実施されたFriendsgivingの一面。ポーズはMcCombsで知らない人はいないLonghornポーズです。私は日本酒を3本持参しましたが、秒でなくなりました。

12月上旬に期末試験を受験した後、1ヶ月の冬休みに入ります。クリスマスや年末年始を家族と過ごすため帰省する同級生が多い中、私は試験直後同級生とTexas内を巡ったり、Austinに残った同級生とタコパ(タコパはものすごく喜ばれます。中にはタコパをするために私の自宅に3回も来訪した猛者もいました。笑)をしたり、日本人学生達と紅白を見たりと、めまぐるしかった最初の4か月とは異なりゆっくりと過ごしております。

(iv) 受験生からいただく主なQ&A

受験生とコーヒーチャットをしていく中で授業関連で共通の質問を受けることが多いので、以下私見を記載します。

Q:予復習・期末試験は大変か?

A:これは人夫々かと思います。私は金融出身で特にFall 1のFinanceやAccountingは多少のバックグラウンドがあったので、予習に関しては事前にアップロードされる講義のスライドを流し読みしつつ、全くバックグランドがない他科目(特にケースを読む必要があり、かつParticipationの評価の割合が高いMicroeconomics)に注力しました。授業の講義録をウェブ上にアップロードしてくれる教授も多かったため、復習の際はそれらも活用しました。期末試験への負荷もその人のバックグラウンドによりけり、というのが正直なところですが、Core科目は基本的に授業で扱ったことしか試験に出ず、Core科目はチートシート(カンペ)持込可の場合が多いので、試験前に時間を取って復習すれば問題なく単位取得できます。エッセー型の試験は夜通し色んな同級生とあれこれ議論したのはいい思い出です。

Q:どのようにクラスに貢献しているのか?

A:受験期にはクラスへの貢献はハードル高いと思っておりましたが、Fall Termを経験してハードルは高くないと感じました。予習を通じて学んだことを話す、自身のバックグラウンドと相関性高い話題が展開されている際に捕捉説明する、どれも十分に貢献に値します。また、日本人だからこそ貢献できる側面もあります。Fall Termの授業では日本や日系企業を題材にしたテーマが取り扱われるケースが多くありました。例えば、Fall 2のOperationの授業では日本の自動車メーカーのオペレーション、品質管理における日本人とそれ以外の人の考え方の違いというテーマがありました。同級生で日系企業の業務実態や日本人の考え方について日本人ほど知っている人はおらず、逆に言うとそこを知りたいという雰囲気が自然と醸成されます(教授にも発言を期待される)。そのような場面で発言をしたり、試験前に同内容のまとめシートを作ってCohort内に展開して理解を手助けするなど、ご自身次第で貢献の仕方は無限にあります。McCombsの学生は皆寛容(ナイスガイ)なので、失敗を恐れる必要もないです。

(v) 最後に

以上、簡単ながらFall Termの振り返りをしました!受験生の皆さんはRound 2に向けてまさに今が正念場かと思いますが、入学後には有意義かつ楽しい学校生活が待っております。体調にはご留意いただき、ラストスパート頑張ってください!受験生の皆様の成功を祈念しております!

CO2025のHYです。こちらもかなり時間が経ってしまいましたが、2024年5月に参加したオーストリア・ウィーンでのSTEPについても体験を共有します。その前 (同年3月) に参加したコペンハーゲンでのプログラムについては既にブログ投稿してありますので、ぜひご覧ください。

STEPとは?

McCombsのGlobal Learningには大きく分けてShort-Term Exchange Program (通称STEP) とGlobal Connectionの2種類があります。STEPはMcCombsの教員が引率するGlobal Connectionとは異なり、提携校のビジネススクールが主催するプログラムに参加します。提携校のプログラムにも寄りますが、世界各国のMBA生やビジネス系Master生が同じ期間に参加していますので、異国の地の馴染みのないキャンパスで見知らぬクラスメートと共にプログラムを進めていくことになるのが特徴です。

プログラム概要

Wien University of Economics and Business (通称WU) のキャンパスで行われる2週間のプログラムになります。テーマはイノベーションで、プログラムの正式名称はVienna Innovation Program (VIP) です。余談ですが、WUのキャンパスは建物含めてとても美しく、”宇宙船”と呼ばれるメイン棟は観光スポットにもなるほどの名所です。

McCombsからは私含め当時の1年生5名が参加しました。クラスはアメリカ (Chicago BoothやUNC Kenan-Flagler) だけでなく、カナダやニュージーランド、アルゼンチンのビジネススクールに加えて、主催元であるWUのMaster生で構成されていました。また、Full-time MBA生はMcCombsとKenan-Flaglerのみで、残りはEMBAやPart-time MBA、他のビジネス系Master となっていました。平日は午前にイノベーションに関する主要なトピックを講義やケースディスカッション、ゲストスピーカー等を通じて学び、午後は予めアサインされた4-5人のグループで最終日のプレゼンに向けて、プロジェクトを進めるというスケジュールで進んでいきます。グループワークには経験豊富な教授陣からのコーチングセッションも含まれており、学んだフレームワークや知識をタイムリーに実践していく日々でした。今回のプロジェクトテーマはファイナンスセクターにおけるヘルスケアビジネスの新規事業創生で、ドイツのとある銀行と保険会社がプロジェクトスポンサーとなり、実際の事業課題に対して各チームが新規事業を提案しました。

学び・気づき・感想

ハードワークでプロ意識が高いナイスガイなメンバーに恵まれ、充実したグループワークを経験することができました。最終的に審査員からNo.1の評価をいただくことができ、頑張りがきちんと報われて嬉しかったことを覚えています。濃い時間を過ごしたチームメンバーとは今でも連絡を取り合う良い友人関係が続いています。

また、国籍やバックグラウンドが多種多様な学生が参加するプログラムであるため、欧州校の特徴であるダイバーシティの豊かさを存分に感じられる環境がとても貴重でした。WUのプログラム運営と全体的なアレンジもしっかりとしており、2週間の間に横のつながりを醸成するカルチャーナイト (McCombsでいうところのInternational Night) や風光明媚な都市への日帰りトレック、ワイナリーツアー、コンサート鑑賞、ウィーン市内ガイドツアー等の様々なイベントが盛り込まれていました。今回参加したメンバーの多くが社交的だったこともあり、WU側が用意したイベントとは関係なくクラスで飲みに行ったり、クラブにいって夜中までワイワイ騒ぐなど、まさしく”Work hard, play hard”の日々で、自チームだけでなくVIPに参加した他の学生とも仲良くなって素晴らしい時間を過ごすことができました。

終わりに

オーストリアは周辺国へのアクセスも良いため、クラスメートたち (自分も) はプログラムの前後で欧州旅行も楽しんでいました。McCombsでは1年生時しか参加できるチャンスがないため、Bidは大激戦となりますが、イノベーションに関心があり、学びも遊びも全力で頑張れる人にはおすすめプログラムです。

P.S. ウィーンは浴場文化があることでも有名ですが、週末にスパ (日本でいうところのスーパー銭湯) へ行って、サウナでリフレッシュする時間が最高の癒しでした。同級生と遭遇して不意に裸の付き合いとなったことはいい思い出です。

CO2025のHYです。かなり時間が経ってしまいましたが、2024年3月に参加したデンマーク・コペンハーゲンでのSTEPについて体験を共有します。

STEPとは?

McCombsのGlobal Learningには大きく分けてShort-Term Exchange Program (通称STEP) とGlobal Connectionの2種類があります。STEPはMcCombsの教員が引率するGlobal Connectionとは異なり、提携校のビジネススクールが主催するプログラムに参加します。提携校のプログラムにも寄りますが、世界各国のMBA生やビジネス系Master生が同じ期間に参加していますので、異国の地の馴染みのないキャンパスで見知らぬクラスメートと共にプログラムを進めていくことになるのが特徴です。

プログラム概要

Copenhagen Business School (通称CBS) のキャンパスで行われる5日間のプログラムになります。McCombsとCBSは良好な関係が構築されていることもあり、3月と5月でそれぞれ別のテーマでプログラムが開催されています。3月のテーマはRegenerative Sustainability (5月はESG Finance)で、McCombsからは私含め3名が参加しました。当時の2年生が2名、1年生が私1名という構成です。プログラムには他にNorthwestern Kellogg、UNC Kenan-Flagler、Duke Fuqua、Georgetown McDonoughからのMBA生が参加していました。

学び・気づき・感想

CBSのKristjanがナイスガイかつキャラの濃い名物教官で、彼のアレンジの下、サステナビリティに関する主要なトピックを講義やゲストスピーカー、現地サイト視察、企業訪問等を通じて学んでいきます。全体的な内容としては広く浅く学ぶことを目的とした構成となっている印象で、サステナビリティ分野に初めて触れる学生でも基礎が身につきます。コペンハーゲンはその取り組みで世界をリードする環境先進都市の1つであり、様々な仕組みが社会実装されているのを街の至る所で見ることができます。 (ex. ゴミの分別がちゃんとされ、自転車道も整備されている等)。ハイライトはプログラム最終日にみんなでボートに乗って沖に出て、洋上風力発電の風車を見に行くツアーです。3月のコペンハーゲン、それはもう極寒という言葉では言い表せないくらいの寒さでした。顔の感覚を失ったことはいい思い出です。そんな修行のような環境でしたが、連なって並ぶ風車は壮観で、しばらくパソコンの待ち受け画面にするほどでした。

終わりに

サステナビリティのバックグラウンドがなくても楽しめるプログラムなので、他校へのコネクションづくりやプログラム前後の旅行目的で気軽に参加するのもおすすめです。今回のクラスで1年生は私1人だったのですが、卒業が近かった2年生たちはみんな完全に旅行気分だったと思います(笑)。このプログラムを通じて普段知り合うことができない他校のMBA生と交流できたことは貴重な経験となりました。プログラム終了後には春休みの期間を利用してコペンハーゲンを観光し、そのままオーロラチャレンジのためにフィンランドにも行きました。その話はまた別の機会に…。

私は幸運なことに2カ月後に別のSTEPにも参加することができましたので、次回はその話について書きます。

こんにちは!1年生のRSです!

告知ばかりですみません!今回も当校の説明会にかかる告知をさせていただきます!(次回こそ受験生の皆様も気になるであろうMBAの最初の学期(Fall 1)の振り返りについて書きます…!)

日本時間 11月17日 11時より、アゴス・ジャパン様と共同開催させていただく当校の学校説明会に関する告知をさせていただきます! 当日は当校在籍の日本人学生による学校説明並びにQ&Aセッションになります。

年内に予定している説明会は今回で最後となります。McCombsにご関心ある方は下記フォームをご登録のうえご参加ください!在校生一同、多くの皆様のご参加をお待ちしております!

https://www.agos.co.jp/onlineservices/modules/eventreservation/index.php?op=view&eid=10312

こんにちは!1年生のRSです!

日本時間 11月7日 22時にAffinity英語学院様と共同開催させていただく当校の学校説明会に関する告知をさせていただきます!

当日は当校のAdmissionプロセスの責任者であるRodrigo Malta氏も登壇、Why MBA? Why McCombs?といった内容から、当校のAdmissionプロセス、日本人在校生による質疑応答等、幅広くカバーする予定です。

Round 2で応募しようと思うけど学校研究ができていない・・・そもそもAustinという街をよく知らない・・・多くの受験生の疑問を解消できる機会になればと思ってます!(私自身、この時期に初めてこの街や学校の魅力について知った人間です!!)

ご興味ある方はぜひ下記リンクからフォームへの登録をお願いいたします!多くの受験生のご参加をお待ちしております!

https://events.blackthorn.io/en/1I1Ya9V7/g/3414G59TSm/texas-mccombs-and-affinity%E8%8B%B1%E8%AA%9E%E5%AD%A6%E9%99%A2-full-time-mba-in-the-usa-webinar-3a3NBY78b/overview

2024 夏の思い出 Global Connection Thailand
Co2025のYKです。2024年5月15日~23日にタイ・バンコクのプログラムに参加してきました。かなり時間が経ってしまいましたが、経験を共有したいと思います。
〇プログラムの概要
Global Connectionは渡航先とともにテーマが設定されています。ASEAN地域への渡航プログラムはほぼ毎年提供されており、今年はエレクトロニクス製造の中心地でもあるバンコクが選定され、Ethical Global Supply Chainをテーマとして開講されました。
現地への渡航までに3~4月に週1回3時間×7回の授業があり、座学とケーススタディを元に理解を深めました。
現地のプログラムは、半分が企業と大学訪問に、残りが異文化学習(観光)と自由時間でした。企業訪問はタイでの生産が大きなシェアを握るハードディスクやメモリの製造拠点を2か所巡った他、プラスチックリサイクル事業、農作物・漁業、旅行業の企業を訪問しました。大学訪問ではThammasat大学MBAプログラムと交流しました。
5/14(火) オースティン→ロサンゼルス→東京→バンコク 深夜着 
5/15(水) 現地ホテル集合
5/16(木) ThaiPlastic Recycle Co., Ltd 訪問(リサイクル会社)
Talay Thai Market(農作物・水産物の市場)
5/17(金) Thammasat University Visit(タイのビジネス・人材動向、大学見学)
5/18(土) Wat Pho ほか 市内観光
夜 ムエタイ観戦
5/19(日) 自由時間 
5/20(月) Seagate訪問(米国/ハードディスク・メモリ製造)
Agoda訪問(Booking Holdings傘下のオンライン宿泊予約サービス会社)
タイ料理教室 Blue Elephant
5/21(火) Western Digital(米国/ハードディスク・メモリ製造)
Ruins of Ayutthaya Ancient City Tour
5/22(水) Maeklong Railway Market
Damnoen Saduak Floating Market
5/23(木) 現地解散
個人でカンチャナブリ(泰麺鉄道)訪問
5/24(金) 往路と同ルートで帰国
タイ国内の移動は貸し切りバス、参加者は11名。ほとんどの食事もプログラム費用に含まれていました。

〇授業からの学び
グローバスサプライチェーンの負の部分
タイを始めとしたアジア各国は安価な労働力を強みとして、製造拠点の移転を受け入れて発展してきました。一方で、現地国では労働者への法的保護の基準が低く、劣悪な労働環境はSweatshopと呼ばれていました。現在では法整備も是正も進みましたが、中国のウイグル地区での問題が挙げられるなど現在進行形の課題です。経営者がサプライチェーンを構築する上では、経済的な原則と倫理のバランスを取り続ける必要があることを学びました。

〇現地での学び・気づき
製造拠点としてのタイ
ハードディスク工場の訪問では見学のみならず、グローバルサプライチェーンの中での位置づけを教えていただきました。良質な労働力に支えられたコスト競争力だけではなく、シンガポールをはじめASEAN各国と即日で部品を移動できる距離、日本やドバイなどのハブ空港へのアクセスを通じた流通があることや、安定した政治、比較的整ったインフラが、タイを製造ハブの地位にしているとのこと。また、エレクトロニクスの製造は米国・日本企業が進出した後に事業統合した歴史(日本企業は撤退)からか、両者の企業文化を併せ持つ印象を受けました。製造現場の作業だけではなく、マネジメントやエンジニアリングもローカルの人材で行われていることや、大学も生産工学に力を入れていることから、タイの製造拠点としての実力はこれからも強まる一方と感じました。

伝統と発展の共存
バンコクは都会化していますが昔ながらの生活や文化が同居しており、活力に満ちた場所でした。中心地は高層ビルが並び、近代的な都市交通がある一方で、歩道には朝から晩まで屋台が並び、道路は車、トゥクトゥク、バイクが隙間なく渋滞しています。観光名所でもある寺院とは別に街中のところどころに小さな社があり、通りゆく人がお祈りしていくのを見かけました。バンコクから離れれば、煌びやかさは無くなり工業団地や、広大な農園などの素朴な光景が続いていました。

〇終わりに
McCombs MBAの選択科目の中でGlobal ConnectionやSTEPを取れる機会は1,2回、お金もかかりますので、どれにするか悩みました。わたしは地域やテーマで選びましたが、いまもう1つ付け足すなら”先生”も大事な要素になります。Global Connectionは指導教官やTAによる手作りのプログラムであり、幸運にも素晴らしい二人によって練られたプログラムでした。また、現地プログラムでは勉強パートだけでなく、観光もしっかり詰め込まれており、バンコクと周辺の名所を網羅できた他、多彩なタイ料理を庶民向けから高級な所まで楽しむこともできました。テキサスからは遠いためか(片道24時間超!)参加者は少なめでしたが、クラスメートとの濃い交流をしながら珍道中したことはGlobal Connectionらしい良い思い出になりました。

Class of 2026のT.Sです。10月のRound 1締め切りも近づいてきたため、私の受験体験記を書きます!

結論として、受験生のみなさんも様々なバッググラウンドや環境の中で受験されるので、実際のスコアメイクやアプリケーションの作成については、その道のプロ(予備校やカウンセラー)を頼ってください。私のようなケースもあるんだなぁというくらいに軽く読んでいただければ幸いです。

私のバックグラウンドとしては、日本生まれ日本育ち、海外生活・駐在経験なし、入社時のTOEIC500点のいわゆる「純ドメ」です、なんちゃって純ドメではなく正規品です。ただし、日本でも夜間MBAを取得しており、大学GPAは約3.5、大学院GPAは約3.7くらいです(一部のスクールはSecond MBAを受け入れないためいくつかは門前払いされました)。

スケジュール

2023年の3月に社費生として派遣されることが決定しました。とりあえず4月にIELTS受けてTotal5.5という結果で、Affinity英語学院の飯島先生を無事絶望させましたが、自分としてはあれで5.5も貰えるなんて!という感想でした(言うまでもないですが、当社の公募プロセスに英語能力のハードルはありません)。

そこから半年ほど気合で勉強してなんとか目標としていたTotal7.0まで到達(純ドメあるあるですがRとLで点数を引っ張っています)、同時並行していたGMAT(旧型式)に関しては最後まで苦戦して660までしか伸びませんでしたが、飯島先生と相談しEAを事前に受験したところ10月に156点(旧GMAT690相当)が出たため、結果としてはそれがアプリケーション上も精神衛生上も重要な支えとなりました。

合計8校にアプリケーションを提出しましたが、Round 2の締め切りである1月頭は書類の準備で相当忙しかったです。年末年始も妻子だけ実家に帰して家にこもってガリガリ作業していましたので、何とも味気ない年越しでした。

1~2月に5校とインタビューを実施し、最終的に3校から合格をいただくことができたので、会社と相談の上Texas McCombsへの進学を決めました。進学校選定後も渡米に向けた準備・手続きでてんやわんやするわけですが、、、そこでお困りのあなた!当サイトには歴代のMcCombs生が秘伝のタレ的に醸成してきた「Austin Setup Guide」があります。私もこれを相当頼りに無事渡米できましたのでぜひ参考にしてください。

受験校の選定と進学先

私の受験校選定は少々特殊ですが、社費公募においては進学先がCornell Tech MBAに指定されていました。しかし!受験プロセス開始後にCornell Tech MBAはTech企業での勤務経験を最低2年求めていることが判明したため、人事を説得して他校も受験できることにしました(以下、全てRound 2です)。

なお、一校も事前ビジットはしていませんし、アドミッションと話をしてもいません。スコアメイクやアプリケーション書類の作成でその余裕がなかったというのが正直な理由ですが、できる方はやったほうがです。一方で、McCombsはビジットしてくれたり、事前にコンタクトしてきてくれたりする受験生を本当に大事にするので、志望度が高い方は強く推奨します!結果について、Waitlistのスクールはインタビューでの英語能力の問題、書類落ちのスクールはスコア不足と解釈しています。

最終的にはTexas McCombsに進学することを決めましたが、ランキングはもちろんのこと、テキサスという立地(今後の経済発展の見込み、暑い温暖な気候、東西海岸・中南米へのアクセス)、McCombsの特化領域(Clean Tech, Energy Finance, Entrepreneurship)が自分の関心に沿っていたことが主な理由です。

McCombsの受験プロセス

書類提出までは他校と変わりませんが、アプリケーションシステムは一番使いにくい印象です(笑)。今年のEssayは下記3点を250文字で回答するようです。

その後、書類を提出した受験生全員がVideo Assessmentを受験します。Video Assessmentでは、30秒間準備して90秒で回答する質問が5つ出てきますが、最初は自己紹介なので評価とは関係ありません。主な質問内容は①MBA Goals、②Adaptability/Resilience、③Empathy/Inclusivity、④Ambitionですが、それほど奇をてらったものではないので、他校のインタビューで考えたものを使えると思いますし、焦らず自分の経験の中で語れるものを話してください。

その後、Optionalで約30分のAdmissions Interviewの機会が与えられますが、合格したいのであればさすがに受けた方がいいです。主な質問内容は、①自己紹介、②Motivation、③Collaborationの三つで残りの時間はQ&Aに充てられますが、自分の場合は後半20分はQ&Aという配分でしたので、質問はできるだけ多く準備しておいた方が賢明です。事前に面談相手を自分で指定できるので、興味のある領域の人を探し、事前に相手のことをリサーチをしておくと吉です。

おわりに

ここまで読んでいただきありがとうございました。個人的には子供二人抱えての受験が色んな意味で辛かったので二度とご免です(受験後のつかの間に、できる限り罪滅ぼしをしました)。すべての人が思い描いたとおりにはいかないのがMBA受験ですが、その過程で得られるものも膨大だと捉えています。健康第一で頑張っていきましょう!

こんにちは!Class of 2026(現1年生)のRSです!

MBA生活が始まって1ヶ月経った今、1年生は1週間後に控えたCore Curriculum(必修科目)の期末試験の勉強(Core Curriculumについては別途記事にしようと思います)、就職活動をはじめとした諸々の課外活動に勤しんでます。業務・試験・エッセー・インタビュー対策・キャンパスビジットに追われていた昨年の今頃は、今以上に大変だったと思い出します。季節の変わり目の中、体調には留意しながら頑張ってください!

さて、今回はMcCombsの説明会(日本語)に関するご案内です!

日本時間10月19日10時より、McCombs Full-time MBAに通う日本人在校生が、McCombsの魅力やアプリケーションプロセスについてご説明する予定です。質問タイムも予定しておりますので、McCombsにご興味がおありの方はぜひお気軽にご参加ください!

参加ご希望の方は以下リンクからご登録ください!別途ZoomのURLをご案内します。https://forms.office.com/r/rTE9V3qaDu

CO2026のT.Sです、今回は1年生が入学直後に参加するOrientationについて記載します!

CO2026のメンバーが参加した、6月下旬~7月末のAcademic English Program(英語のプレスクール)、8月上旬のAccelerated Foundations Program(Finance, Statistics, Economics, and Accountingの事前補講プログラム)についても別途記事を書くかもしれませんが、それを経て8月12日から本格的にMcCombsのオリエンテーションが始まりました。

学年全体の256名を集めて行うものと各Cohort(約60名超のクラス)に分かれての行うものに大別されますが、McCombsでの学生生活が始まったことを実感しつつ、これまでの自分のキャリアの回顧とこれからの2年弱のMBAへの展望を描きます。CohortでのStudy Team(5~6名単位)もここでアサインされ、早速架空の会社を題材にしたケースワークをチームで行う中でネイティブの英語に圧倒される等、カルチャーショックもしっかり味わえる一週間となっています。

Orientationを振り返る中で印象的だったのは、日本語の「Ikigai(生きがい)」を取り上げていた点です。国営放送のジャズ番組でパーソナリティを務めていた、日系カナダ人のTim Tamashiroによる下掲Ted Talkがとてもよい教材になりますが、異国の地に来ても日本由来の言葉がMBAプログラムのオリエンテーションという、最も大事な場面の一つで登場してきたのはとても誇らしいことです。MBA受験期間のEssayでも熟考した自分のLife-Time Goalを改めて練り直すよい機会になりました。

みなさんのIkigaiはなんでしょうか?MBA受験だけでなく、日々の仕事や家庭生活を営んでいくうえでも、とても大事なテーマだと思います。

CO2025のKSです。2024年5月に参加したドイツ海外研修について記載します。McCombsでの海外研修プログラムって実際どんな感じなの?という疑問に答えられていたら幸いです。

私が参加したプログラムはMcCombsのカリキュラムにオプションとして含まれる、Short-Term Exchange Program (通称STEP)の一つです。STEPは、McCombsの教員が引率するGlobal Connectionとは異なり、他のビジネススクールが主催するプログラムに参加します。私はケルン大学の主催するDoing Business in Germany (DBiG)という短期プログラムに参加しました。このプログラムにはMcCombsのみならず、世界中のMBA学生が参加します。今回はUTから私も含めて7名参加したほかに、National University of Singapore (NUS)、HKUST、University of Cape Town, University of Calgary, Universidad Torcuato Di Tella (UTDT)から25名程度の学生が参加しました。旅程は12日間で、ケルン、ニュルブルクリンク、ベルリン、シュトゥットガルトと複数の都市を電車で回ります。

DBiGのテーマはドイツにおけるビジネスを語るうえで欠かすことのできない、自動車産業(広くモビリティ産業)とエネルギー産業です。皆さんご存じの通り、ドイツ車は世界のトップブランドに君臨しており、ヨーロッパおよびドイツのエネルギー政策は世界をリードしてきました。しかし、テスラやBYDといった非伝統的企業が巻き起こすEVの潮流や、ロシアウクライナ戦争の影響によるエネルギー危機など、これまでの産業政策およびエネルギー政策が岐路に立たされています。

こうした背景のもと、DBiGではAutomotive/ Sustainable Mobility の2つのトラックに分かれて企業、施設訪問をし、最終日には各チームにアサインされた小テーマについてプレゼンテーションを行いました。もちろん、ドイツの文化を知ることもプログラムのテーマであるので、ケルンやベルリンでの都市ツアーや最終日のウェルフェアパーティなどを通して文化を学び、また参加した学生同士での交流を深めました。

DBiGの公式HPはこちら
https://wiso.uni-koeln.de/de/studium/international/incoming-exchange-at-wiso/doing-business-in-germany

私がこのプログラムで一番学んだことは、ありきたりですが、多様な世界観と価値観です。McCombsに限らず、アメリカのMBAに進学するインターナショナル学生は、ある程度欧米の価値観に親和的な見方をあらかじめ持っています。しかし、旧植民地である南アフリカや国家主導の経済体制を敷く中国、シンガポールからみた欧米は異なります。例えば、南アフリカから来た学生は、先に経済発展を遂げた国々が環境問題について多くの責任を負っているのに、どうしてこれから経済成長する国々が協調しなければならないのかと問うたり、中国から来た学生が新しいエネルギーインフラストラクチャの普及推進は国家主導で推進すべきだと主張したり。頭ではそういう意見があるとはわかっていたものの、McCombsで実際に議論になることはなかったのでとても新鮮でした。しかし一方で考え方の違いはあれども、ひとたび議論を離れて食事を共にすると、互いの家族の話や仕事の話などでとても楽しい時間をすることができました。誰もマジョリティではない環境というのが、議論や交流を自由にさせるとも感じました。

長いようであっという間のプログラムでしたが、ぜひまたドイツを訪れたいなと思える経験となりました。このプログラムのあとに、夏休みを利用して東ヨーロッパを旅行したのですがそれはまたの機会に。

CO25のKSです。長きにわたり旧サイトでMcCombs MBAプログラムの在校生による情報提供をしてきました。しかし長年の叡智を注ぎ足していった結果、新旧の情報が入り乱れる状況となったため、新しいプラットフォームにて刷新公開することといたしました。

また、同時にタイムリーな情報提供場所として、本ブログを開設します。目まぐるしく変わるビジネス環境に呼応して、MBAプログラムも日々様々な変更、改革を実施しています。そのため鮮度の高い情報、逆を言えば、比較的早く陳腐化してしまう情報については、このブログにて「McCombsのイマ」を伝えることを目的に投稿してまいります。